カフェーの帰り道

カフェーの帰り道

1,799円 (税込)

8pt

4.2

東京・上野の片隅にある、あまり流行っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹久夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが……。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。/【目次】稲子のカフェー/嘘つき美登里/出戻りセイ/タイ子の昔/幾子のお土産

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カフェーの帰り道 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    東京上野の場末、お客は近所の年寄がメインの、流行らないけど細々続くカフェー西行。そこで銘仙の着物の上に白いフリルエプロンを着て働く女給たち。彼女達を主人公に、大正末期から大戦後までの場末の風情を描いた連作短編。
    物語の中で何か特別な事件が起こるわけでもなく、大きな変動に揉まれた時代の片隅の風情~カフ

    0
    2025年12月08日

    Posted by ブクログ

    昭和の戦前の情景が目の前に流れるような本です。

    カフェーと聞けば大正の頃を想像しますが、戦前、戦中、戦後のお話で、庶民のどうしようもできない無力感を感じました。でもその中で立ち直って行く人間。

    特に悲しくも、驚くこともないのですが、淡々と続く日々を綴った良書です。

    多分タイ子さんやセイさんは、

    0
    2025年11月27日

    Posted by ブクログ

    とても良かった。大正から昭和に掛けてカフェーで働いていた女給達の物語。大事件は起こらなくて極めて平穏な日々。でも子供や恋人を戦争に取られるのは辛かった。「襷がけの二人」の著者

    0
    2025年12月08日

    Posted by ブクログ

    街中を歩けば、この作品の登場人物たちが働いている。
    そんな情景が頭に浮かぶ。
    戦前・戦時・戦後。それぞれの時間で戦う女性たちの生きる姿に、現代の裕福さの中であぐらをかく自分が情けないと感じた。
    我慢して、我慢して、我慢して━━━。
    そんな当時を暮らした人たちがいたことを、
    忘れないでいたい。

    0
    2025年11月29日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大正時代のカフェー西行に関する短編集。オーナーが間違って覚えた西洋人(カフェーアウグイステヌス)の看板を隠すためツケで回収した西行法師の置物で隠してたら、そんな名前がついた店


    字が読めないタイ子は美人だが20代後半のカフェ店員。女子高の先生の鷲鼻の紳士がカフェに来て字を教えてくれる。程なく人気

    0
    2025年12月15日

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