作品一覧 2019/03/22更新 言語学講義 ──その起源と未来 試し読み フォロー その言い方が人を怒らせる ――ことばの危機管理術 試し読み フォロー 日本語を知るための51題 試し読み フォロー 日本人も悩む日本語 試し読み フォロー 1~4件目 / 4件<<<1・・・・・・・・・>>> 加藤重広の作品をすべて見る
ユーザーレビュー その言い方が人を怒らせる ――ことばの危機管理術 加藤重広 日本語学者であり「語用論」の専門家である著者による、「我々はなぜ相手を怒らすことを言ってしまうのか」をアカデミックな視点から解説した本。 著者によれば、我々が普段生活していて不愉快に感じる発言には必ずそのロジカルな理由があるという。相手の言葉に微妙に現れている感情や思いを感じ取って不快に思う。 ...続きを読む著者の説明はわかりやすく、また納得できるものが多かった。例文も多く載っており実用性に優れる。 これまでに持たなかった観点から日本語というものを見つめ直すきっかけになった。 特にロゴスとパトスの解説は秀逸。 アリストテレス等の著書でこれらの概念は一通り理解していたつもりだったが、ロゴスは結局向こう側(一神教)の概念で、汎神的な世界で生きる我々にはやはり腹落ちし難いものがある。だが、本著の解説はその分かりにくさを日本語の特性を前提として克服する。 つまり西洋的な句読法は論理的にロゴスを表すことに優れているが、単文を切ることを嫌う伝統的な日本語はパトスを表すことが得意である。 われわれは非常に高度で繊細な使い分けを無意識的にやっているのだと理解できた。これを知っておくことで普段の言動にも注意を払うことができるし、冷静に相手の言葉を捉えることができると思う。 日本語というものをロジカルに捉え直すことができる良書。 Posted by ブクログ 日本人も悩む日本語 加藤重広 これはとても面白い本でした。お薦めです。 現代の日本語の誤用を、「正しい日本語」でダメ出しするのではなく、まず「正しい日本語」がどういう背景を持った言葉なのか、次に誤用はどうして発生したのかを、全ての言葉に対して述べられているので、とても興味深く読む事ができました。 これが正しい文学者の取るべきスタ...続きを読むンスだと思うし、生半可に「正しい日本語」を知っていて誤用を指摘するのはやめようと思える一冊でした。 Posted by ブクログ 日本人も悩む日本語 加藤重広 「日本人が間違える日本語」を集めた本はこれまでにも数多く出されているが、この本の良い点は、単なる「語録集」ではなく「どうして誤用がうまれるのか」について言及している点だ。正誤は簡単に判断することができないという視点にたち、読み手側にも考えるよう示唆している点がすばらしい。 Posted by ブクログ その言い方が人を怒らせる ――ことばの危機管理術 加藤重広 予想以上に実践的な内容。目から鱗。 「なぜ、その言い方は人を不快にするのか?」を、心理学や経験則からではなく、言語学的に分析していて新鮮。 「他者のパトスを断定しない物言い」の重要性に大いに納得。 ロゴスの正当性だけではなく、パトスへの共感が必要」という主張を、この本自体が損なわないように、著者が配...続きを読む慮しながら書いているように感じた。 福島原発事故で、東京電力がなぜ世間を怒らせるのかも理解できたような気がする。東電の上層部は一読した方がいいかもしれない。 Posted by ブクログ 言語学講義 ──その起源と未来 加藤重広 言語学についての概説かと思っていたら全く違い、ほとんどが国語の話題であった。教科書や知識の整理では使えないが、一般向けの読み物としてはこうした書き方しかないのであろう。 Posted by ブクログ 加藤重広のレビューをもっと見る