作品一覧 2016/04/22更新 アンティゴネ 試し読み フォロー ガリレオの生涯 試し読み フォロー 三文オペラ 試し読み フォロー 母アンナの子連れ従軍記 試し読み フォロー 1~4件目 / 4件<<<1・・・・・・・・・>>> 谷川道子の作品をすべて見る
ユーザーレビュー アンティゴネ ブレヒト / 谷川道子 非常に面白く、ギリシャ悲劇に興味を持てた。特筆すべきは、訳者・谷川道子さん(外語大名誉教授)の圧巻の解説!どういう経緯でブレヒトがこの改作に至ったのかを丁寧に記述してくれている。ウルフの『歳月』に出てくるアンティゴネ。その意味を紐解いていくのに非常に勉強になる情報ばかり。いくつか抜粋をば。 「それ...続きを読む故アンティゴネの論理は、単なる肉親の情愛の論理を超える。」(147) 「アンティゴネの反抗もまずは、国の掟は知らず、竈の掟、肉親の掟、人としての掟に誠実であろうとしたことから始まった。例えば『精神現象学』においてヘーゲルは、『アンティゴネ』を自覚的人倫共同体(国家の論理、公的領域、人間の掟、男の世界)と自然的人倫共同体(家族の論理、私的領域、神々の掟、女の世界)の対立と読み、アンティゴネの体現する神々の掟(私の世界)が圧迫からめざめた時(個我の誕生)、家族の敬愛という共同体の力を喪失し、これを破壊してしまった、ギリシアの国家共同体は崩壊した、と解釈した。」(149) Posted by ブクログ ガリレオの生涯 ブレヒト / 谷川道子 読書中のメモを転載。 この作品中のガリレオはしたたか。自説を撤回したのもそうだが、自分に有利なように権力者や聖職者を利用しようとする。 その一方で、弟子のアンドレアなどに対しては純粋で優しい。 でも本来なら感謝しなければいけないおかみさんや娘にはどこか冷たい。彼らは科学に興味がない、ただの人間だ...続きを読むったからか。 そういう、人間ガリレオの多面性を描くのがすごくうまい。ブレヒト自身の自己投影か。 …解説を読む限り作者はそういうことを意図していなかった、または重要視していなかったのかもしれないが、この作品にはそういうところにあふれている。 Posted by ブクログ 母アンナの子連れ従軍記 ブレヒト / 谷川道子 肝っ玉おっ母とその子どもたち。 最後のカトリンの姿に息がつまる想い。 シェイクスピアと並ぶ素晴らしい劇作家ブレヒトの作品。 Posted by ブクログ ガリレオの生涯 ブレヒト / 谷川道子 真実が時代の子供ではなく、権威の子供になることの滑稽さを見事に浮き彫りに描き出した傑作。 政治と宗教を一体化させていた、キリスト教を中心にまわっていたヨーロッパ世界で、絶対権力である教皇の権威を完全に崩壊させかねない、地動説。 その地動説を唱えた人間達をことごとく滅殺してきた権力者達は、地球を宇...続きを読む宙の中心に置き続けることを強制する。 最後まで幽閉され続けたガリレオの地動説が正しいと、再度見直し認められたのは1992年になってから。 ガリレオが1642年に没してから実に350年後。 Posted by ブクログ ガリレオの生涯 ブレヒト / 谷川道子 アンドレア 英雄のいない国は不幸だ。 ガリレオ 英雄を必要とする国が不幸なのだ。 ブレヒト『ガリレオの生涯』1943 Posted by ブクログ 谷川道子のレビューをもっと見る