ユーザーレビュー ダロウェイ夫人 ウルフ / 土屋政雄 ヴァージニアウルフは『灯台へ』と本作しか読んでいないけれど、最も魅了される作家のひとり。 意識の流れを繊細に描写した文体は、登場人物への深い共感を可能にし、内容は一見すると平凡だが作品は不思議な明るさに包まれている。 Posted by ブクログ ダロウェイ夫人 ウルフ / 土屋政雄 存在するっておかしなこと。 昔読んだ時は、クラリッサ=セプティマスなのがよくわからなかった。読み返してみて、本当に、ものすごいシンクロっぷりに驚いた。どうして前読んだ時、気づかなかったんだろう。 Posted by ブクログ ダロウェイ夫人 ウルフ / 土屋政雄 とても好き。 どうやったら、この内容で、こんな文が書けるのかわからない。 事件といえるような事件はおこっていないと思う(ピーターが帰ってくることや、サリーがパーティにやってくることは事件にはいらないと思った)。それでも読ませる力があるし、心を動かされる。それがすごい。本当にすごい。 これを読んだ後...続きを読むに、「めぐりあう時間たち」(映画)を見ると、また二つの作品が相互に影響しあって、より楽しむことができる、と思う。 Posted by ブクログ ダロウェイ夫人 ウルフ / 土屋政雄 6月のとある一日における、ダロウェイ夫人を初めとした登場人物たちの意識の流れを描いた小説。 改段もなしに別の人物の意識に次々とすり変わっていくので、あまり真面目に読み込もうとすると大変だけど、さらさらと読み流していけば、様々な人々の様々な意識の流れの交差点が見えてきて面白い。 生と死、若さと老い、美...続きを読むと醜、性、金銭・・・誰もがそれぞれの頭の中でそうしたものに囚われて生き続けるわけだ。 Posted by ブクログ ダロウェイ夫人 ウルフ / 土屋政雄 印象派やマリー=ローランサンの絵画のような淡い色彩を思わせる作品。全体的に少々退屈で、主人公ダロウェイ夫人がお上品すぎるきらいはある。ただ、第一次大戦に従軍した青年セプティマスのPTSDに苦しむ心理描写や、ダロウェイ夫人の回想の中の女友達とのキスシーンなどは大変素晴らしい。 Posted by ブクログ ウルフのレビューをもっと見る