楽しい推理小説が読みたいと思って買ったら予想よりずっと楽しくて嬉しかった。シリーズ三巻も出てて楽しみ。
…でも彼女には、わたしにはなくて、これからも決して手に入らないあるものが具わっている」
「それは?」
「善良さ」
ひとことで答えた。
「彼女はいい人なの。真の善人。わたしは善人とビジネスをやって
...続きを読むるのよ。このわたしが。善人じゃないわたしが。いい人でもなければ、人間でいることが得意でもないのに。人を結婚させるビジネスにかかわるなんてお笑いぐさよね。...」
のところでもう気に入ってた。
もっと穏当な雰囲気かと思ったら主人公二人とも生活もメンタルも大変なことになってるし、心温まる感じかと思ったら勇気凛々かつわりと生き汚いかんじの雰囲気だったし(ぜんぜん上品だけど)、落ち着くというより元気になる読後感ですごくよかった。
アイリスもグウェンも、平気なふりと本当に平気なのとだんだん平気になっていくのがそれぞれあって、タチが悪いの込みの魅力が強くて好きになった。
レディ・カロラインも結構好きなので最後の方安心した。犯人の「猫」のくだりが好き。