作品一覧 2020/11/11更新 五十坂家の百年 試し読み フォロー 凍花 試し読み フォロー 幻霙 試し読み フォロー 日本一の女 試し読み フォロー 超能力者には向かない職業 試し読み フォロー 踏んでもいい女 試し読み フォロー 40歳の言いわけ 試し読み フォロー 1~7件目 / 7件<<<1・・・・・・・・・>>> 斉木香津の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 凍花 斉木香津 三姉妹の長女が次女を殺害してしまうミステリー。ストーリーは三女の目線から描かれていく。 長女の内面(思考)と外面(行動言動)のバランスの悩みが生きずらさになっている。 そのバランスの中心にあるものは感情で、その思考/感情/行動/言動のバランスの不安定さがそう思わせる。 デメリットに感じる部分では...続きを読むあるだろうが、自分には逆に魅力に感じる部分でもある。 ひとつひとつ自分を見つめていて、その時の感情をしっかりと刻めている。 取るべき行動はもっとベターなものがあったり、もっとメリットがあるものもあったろうが、そんなのは結果論であり誰も知らない事。 そこに躓き、苦しむ姿は長女の人間らしい魅力かとも感じた。 タイトルが秀逸で「凍花」 最初なんのことか解らず手に取った作品だが、読み終わってみればこれ程しっくりくるタイトルはないのかもと感じた。 場面場面で時間も空間も嘘も真実も凍るような花の姉妹の過去現在未来。 これは上手い表現だなと感じた。 長女と三女の新たに交いだした姉妹の姿に望みを託したい。凍ってしまっていた物や凍らされた物、凍らしてしまった物は徐々に溶かし取り戻していってほしいと願う。 ただ永遠に凍らせてしまった事実だけはどうすればいいのかわからない。 ただ向き合い受け入れ、個人ではなく家族として補うことでその中心にある個人の孤独感や悲壮感は緩和される事はできる気がする。そうしてほしいと願う。 Posted by ブクログ 日本一の女 斉木香津 評価は5. 内容(BOOKデーターベース) 「あげなクソ婆、弔ってやらんでもいい、とか言うんで」東京の生活に行き詰まった私は、曽祖母の三十三回忌を口実に、大分の実家に帰郷した。曽祖母・匹田サダは、臼杵の裕福な家に生まれながら、昭和二年、数え歳二十のときに野津市村の農家に嫁いできたという。豊臣秀吉似...続きを読むのサル顔と歯に衣着せぬ物言いが災いして、実家を追い出されたらしい。しかし嫁いでからは次々と男の子ばかりを産み落とし、精米所を大繁盛させ女太閤様と呼ばれた。人に嫌われても決して家族を飢えさせず、懸命に働き続けた熱すぎる女の一生とは―。悩みも悲しみも癒えてゆく、人間賛歌! あっぱれ! Posted by ブクログ 40歳の言いわけ 斉木香津 同窓会当日、時間になっても幹事以外の人が誰も来ない。 その時間、それぞれに、行けない出来事が起こっていた。 面白かった。 不惑の年とは言いながら、自分に置き換えても、40代はまだまだ迷う年。 皆、この年代ならではの出来事に翻弄されていました。 最後は同窓会が始まりそうな終わり方でしたが、西村さん...続きを読むが来たのかな? だとしたら、彼女の選択は… どうだったのでしょうか(笑) Posted by ブクログ 凍花 斉木香津 完璧だと思っていた長姉の殺人、そこから辿ることで柚香が、または読み手が見る長姉の人物像の移り変わりがものすごく巧み。既視感のない、展開が読み切れない構成だった。 百合姉が本当に日記そのままの人物で終わっていたら、読後感は最悪だったと思うが、またひとつ捻ったところで落ちたのが良かった。 重い内容だ...続きを読むが、登場人物が絞られていてどの人物も分かりやすく、非常に読みやすい言葉の使い方も高ポイント。 Posted by ブクログ 踏んでもいい女 斉木香津 私は凍花よりも好みだった。女同士のこういう心理わかるわーというのと、戦争の時どう生きるか。 常に思っていて、たまに言ってみるけど、特に男性に理解されない考えが書かれていた。以下引用(文庫p207) きれいに死んでいこうとする人よりも、たとえ地べたを這いずりまわって他人に軽蔑されても、なお生に執着す...続きを読むる貪欲さのほうが私はよほど美しいと思うわ。 Posted by ブクログ 斉木香津のレビューをもっと見る