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  • 幻の楽器 ヴィオラ・アルタ物語
    4.1
    ワーグナーに愛されたにもかかわらず、音楽史の表舞台から「消された」楽器、ヴィオラ・アルタ。この数奇な運命をたどってきた「謎」の楽器が数十年ものあいだ、渋谷の楽器店の奥でほこりをかぶっていた。ヴィオラ奏者であった著者は、この楽器と偶然に出会い、魅せられ、ヴィオラ・アルタ奏者に転向。欧州を駆けめぐり、なぜこの楽器が消されたのか、その謎を解いていく。19世紀後半の作曲家たちがヴィオラ・アルタを通して表現しようとしていた音色とはどんなものだったのか。クラシック音楽の魅力と謎解きの楽しさに満ちたノンフィクション!【目次】はじめに/第一章 「謎の楽器」との出会い/第二章 失われた歴史を求めて/第三章 ヴィオラ・アルタを弾きながら/第四章 ヴィオラ・アルタの謎を解く/おわりに
  • 幻の楽器 ヴィオラ・アルタ物語

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    世界に二人しかいないヴィオラ・アルタ奏者の平野氏がその幻の楽器との出会いから由緒を探してたどりつくまでの物語はさわやかに仕上がっている。残念ながら音楽に例えて表現する能力はない。

    クラシックの道に進んだ平野氏は高校進学と同時に上京し、切れたヴァイオリンの弦を買うために有名な木下弦楽器店に飛び込んだ。その楽器はその頃から既にショーケースに並んでいたのだが何と気がつくのは20年後の2003年になってからで、店に来ていた男の子が「こんなに小さいチェロがあるよ」と声を上げたのがきっかけだった。木下氏によるとその楽器はアメリカのオークションを経て数十年前に木下弦楽器に船便で送られてきたもの。つまり、ハ

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    2014年07月16日
  • 幻の楽器 ヴィオラ・アルタ物語

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    ネタバレ

    ヴィオラ・アルタという楽器を知らなかった。現代では忘れられたこの楽器を、偶然のようにして入手し、その響きに魅了されたヴィオラ奏者の著者が、この楽器がどのようにして生まれ、また、どのようにして葬り去られることになったかの謎解きをする。「失われた楽器」「珍しい楽器」というので、古楽器の一つかと思ったが、19世紀のことということで驚いた。ワーグナーが自分の音楽にぴったりだと称賛したというこの楽器の復元が進んで、ワーグナーを含め、ヴィオラ・アルタを想定して作曲された曲がその本来の響きを取り戻したら、素晴らしいだろう。

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    2013年10月06日
  • 幻の楽器 ヴィオラ・アルタ物語

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    音楽史の表舞台から消えた幻の楽器ヴィオラ・アルタ。
    この楽器て偶然に出会った著者が、その秘密を追いかける。ノンフィクションでありながら、推理小説の要素もあり、とても楽しかった。
    本の中で取り上げられる曲も聴きたくなる。

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    2018年08月04日
  • 幻の楽器 ヴィオラ・アルタ物語

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    高野さんのオススメで読む。
    謎解きとしての展開といい、最後のちょっと感動する結末といい、探偵役である著者の魅力的な人間性といい、素敵なミステリしてるのにノンフィクション。

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    2014年10月29日
  • 幻の楽器 ヴィオラ・アルタ物語

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    楽器や音楽には全く知識はないけれど、面白く読めた。
    エッセイのような、ちょっとミステリー
    山場や盛り上がりは少ないものの、作者の楽器への愛を感じる。
    手頃な厚さなので、電車内での読書には最適。

    音については、知識が無いため、想像ができない。楽器について詳しかったら、更に楽しいのかと思う。
    だから、一度本物の音が聞きたくなった。それが作者の狙いなのだと思う。

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    2013年06月27日

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