作品一覧

  • 死体は今日も泣いている~日本の「死因」はウソだらけ~
    3.5
    1巻726円 (税込)
    病死に見えて事故死かもしれない、自殺に見せかけた他殺かもしれない、危険ドラッグや過労が原因の死かもしれない。それなのに日本では、犯罪性が疑われる死体の2割が解剖されず荼毘に付されている。また、「死因のウソ」は生きている人間に悪影響を及ぼす。伝染病の発見が遅れ、虐待も見逃され、補償金や生命保険料の支払額に誤りが生じる。解剖、CT検査、DNA鑑定、組織鑑定など法医学者の仕事から、社会問題をあぶり出す。
  • 死体は今日も泣いている~日本の「死因」はウソだらけ~

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    遺体を解剖し、真の死因を探るな法医学についての本。なぜ遺体の解剖が必要か、また日本ではなぜそれが少ないのかについての本。
    アンナチュラルで見たなぁ、と思いながら、「解剖をする」までしないと見えてこないことが結構あること、その段階までいくことが少ないのが問題であること等々が提示されていた。

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    2021年07月29日
  • 死体は今日も泣いている~日本の「死因」はウソだらけ~

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    法医学の目線から日本の死体にまつわるエトセトラを語る本。

    死体が警察主導で取り沙汰され、諸外国に比べて日本の死因究明システムが遅れているという筆者の主張はわかったのだが、法医のなり手はそもそもどれくらいいるのだろうか。
    諸外国のようなシステムを導入するにはまだまだ法医学のなり手が足りないように思えるし、そもそも法医学教室のある大学がかなり少ないことを考えると、筆者の主張をかなえるには医学教育のあり方を含めた大掛かりなシステムの構築が必要なように思う。

    もっとも我が国にそれだけの体力があれば、の話だが。

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    2019年03月04日
  • 死体は今日も泣いている~日本の「死因」はウソだらけ~

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    検死を取り巻く状況。問題点。

    日本がこんなに酷い状況とは。
    検死がなされないことで起こり得る、また実際に起きている問題と、じゃあ検死しようじゃんと簡単に言えない状況。
    最後は、みんなで応援してね、というのが潔い。

    しかし、自分の娘が仮に異常死したとして、死後に一旦解剖されることに耐えれるか。
    逆に、本当の死因も特定されずに、ただ葬られるのに耐えられるか。
    死んだら水に流す、的な日本人の心情みたいなもんもあるんじゃないかな。

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    2015年03月08日
  • 死体は今日も泣いている~日本の「死因」はウソだらけ~

    Posted by ブクログ

    死因の解明に必要不可欠な解剖。それが異状死の大半に適用されないまま,遺体は火葬されていく。死因不明社会日本の現状を法医学者が訴える本。解剖の実際から諸外国の死因究明制度まで,豊富な実例とともに書かれていて,予備知識がなくても問題ないように工夫されている。
    拙速に決めつけられる間違った死因は,犯罪や虐待の見逃し,致死的な製品不具合や感染症の見過ごし,損害保険金や賠償金の誤算定に直結する。「そんなまさか」という感じだけれど,著者の語る死因決定の実際の流れや,力士暴行死事件,湯沸し器CO中毒事件,首都圏連続不審死事件などを眺めていくにつれ,その深刻さが判ってくる。
    患者を診て病気を治す通常の医学に対

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    2015年02月23日
  • 死体は今日も泣いている~日本の「死因」はウソだらけ~

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    海外の先進諸国と比べて、日本は死因特定に客観的かつ科学的証拠をあまり重視せず、江戸時代と変わらずに状況からの推量や自白などに頼るばかりのいい加減な検視がまかり通っているという。このため、火葬されてしまえば、医療事故も殺人事件もうやむやになってしまうという。

    日頃から日本は本当に法治国家なのだろうか、と疑問に思っているけれど、この分野からも同じ警鐘が鳴らされていることを知りました。

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    2015年10月08日

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