よく、耳にする「風評被害」この言葉の定義を知っていますか?
風評被害という語句は、国語辞典などにはなく、現代用語の基礎知識、イミダス、知恵蔵などに代表される現代用語辞典の中にとりあげられており、学術的用語でも公的に定義された用語でもない。つまりマスコミ用語である。よって、この言葉がコンセンサスのない
...続きを読むまま社会に定着している(本著より引用)
では、その風評被害はどのようにして起こるのか?第五福龍丸事件から福島第一原発事故までの間に起きた様々な事件を通して。風評被害がどのように起きてきたかを書いている。そこには、我々の絶対神話とゼロリスクを他者に求める心理・行動と、マスコミによるキャスティングされたストーリーとサブリミナル効果により、情報は増長され風評が作られていくのである。では、各個人が科学リテラシーをもてばいいかと言えば、必ずそうとも限らず、食品などの場合は、流通過程やそこに介在する組織などの要素により発生する可能性があるからである。
絶対安全はない、何ごとも社会全体のリスクとベネフィットで判断されている。よって我々もその判断された結果をどこまでなら許容できるのか考えなければならない。。さらに「うわさは智者でとまる」という言葉のとおり、うわさと風評とは違うが、ひとりがひとりが智者となり、上記に書いたように、安全やリスク回避を他者に依存することなく、自分自身で判断しなければならない。それこそが、少し前から言われているレッセフェール・自己責任であり、それのないところに、真のグローバル化はない。