作品一覧 2014/10/24更新 世界に勝てる! 日本発の科学技術 試し読み フォロー 世界を制した「日本的技術発想」 日本人が知らない日本の強み 試し読み フォロー 誰が本当の発明者か 発明をめぐる栄光と挫折の物語 試し読み フォロー 笑う科学 イグ・ノーベル賞 試し読み フォロー 1~4件目 / 4件<<<1・・・・・・・・・>>> 志村幸雄の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 世界を制した「日本的技術発想」 日本人が知らない日本の強み 志村幸雄 世界を制した「日本的技術発想」 日本人が知らない日本の強み ブルーバックス B1622 著:志村 幸雄 紙版 太古から技術大国であったニッポンはいまも健在であることということを誇る一冊 技術とモノづくりに関する、日本人が意識していない日本人を語る こういう本なら、いくつかあってもよいと感じまし...続きを読むた 読んでいて、自分が日本人であることを誇ることが出来る内容でした 気になったのは、以下です ・本丸の技術要因はしっかりしていても、それを取り巻く、非技術要因にむしろ、問題が多い ・技術とは、いうなれば、アイデアや着想を、もの、に転換する方法論である ・伝える機能を超えた使う機能:日本の携帯電話の最大の特徴は、多機能化と複合機器化である ・心機能の付加こそが差異化を図る最前の手段と考えている ・死の谷:基礎研究と、製品開発の間にある研究成果の移転を許さない壁のこと ・日本文明は、手の文明:情報化社会の到来が喧伝されるあまり、ものをつくる、技術に必ずしも正当な評価が与えられていない ・人間は本来、知恵のある人=ホモサピエンス、であると同時に、工作する人=ホモファーベルである ・ものづくりの3要素といえば、事物の定義、定理の基本である「科学」、設計の概念を提供する「技術」、実際の製作の手段・手法である「技能」である ・技能は、一般的に、生産過程で人が発揮するワザとしてとらえられている ・あくなき、精緻、精密、の追求 ・基礎研究で弱く、基礎技術に強い ・ストロング・カントリーになるためには、ストロング・マシンツール(機械をつくる機械)を持たなければならない ・工作機械の数値制御(NC)化とマシニングセンターの開発で世界最強の地域を築き上げた ・平安の世から、小さきものへのこだわり ・枕草子:うつくしきもの、「なにもなにも、小さきものは、皆うつくし」 ・「軽薄短小」半導体やコンピュータなど高技術・高付加価値型の新産業を読んだもの ・詰める、取る、削る、引き寄せる、込める、折り畳む、握る、寄せる、捕らえる、凝らせる、これを「縮み志向」という ・軽薄短小な文化、縮み文化:俳句、石庭、盆栽、茶室はどれも、「縮み文化」だ ・ボータブルラジオ、電卓、が現代の縮み文化 ・世界市場を席巻する産業用ロボット ・日本はものまね大国なのか、すべて模倣と決めつける不条理 ・模倣から独自の技術、新規の発明に至るもの、日本の伝統的な文化の中で育まれた 守・破・離 ・タカジアスターゼ、アドレナリンの高峰譲吉、「戦艦を作る金があったら、研究所をつくれ」 ・日本の強みは、民生技術に特化したことで軍事技術に匹敵するような高度化がなされた 技術のデュアルユース、軍事技術と民生技術 ・日本人の完全主義信仰、顧客第一主義という思想 ・今なお、日本人が信奉する、「完全良品主義」 設計段階から品質を作り込むことで、最高の品質水準が保たれるようあらゆる努力が払われる ・顧客第一主義に加えて、サービス・イノベーション 使いやすさ、人との親和性、便利さ、サービス性、完全性、確実性、安全性を追求 ・日本人は新しいものが好き 新しいものに期待する ・価格の引き下げに最大の努力を傾注し、だれもが、容易に入手できる価格にしてしまう ・日本人は、自然共生型の思想、対して、西洋人は、自然を客体とみなす二元論の思想 ・環境への取り組みが企業価値を決め、生き残りの条件になる 目次 第1章 日本的技術発想の突破力 第2章 「発明」と「商品化」のあいだ 第3章 ものづくりに宿る「軽薄短小」技術 第4章 からくりをロボットに変える「合わせ技」 第5章 模倣を超える「工夫力」と「考案力」 第6章 軍需に頼らない「民需王国」 第7章 一億人の「わがままな消費者」 第8章 基本機能になった「環境」「安全」 第9章 技術文化国家への道 ISBN:9784062576222 出版社:講談社 判型:新書 ページ数:254ページ 定価:900円(本体) 発行年月日:2008年11月20日 第1刷 発行年月日:2009年03月03日 第5刷 Posted by ブクログ 笑う科学 イグ・ノーベル賞 志村幸雄 750 志村幸雄 1935年北海道生まれ。技術ジャーナリスト。工業調査会相談役。早稲田大学教育学部卒業。工業調査会で半導体技術専門誌の編集に携わったのち、同社取締役編集部長、専務、社長、会長を経て2008年より現職。この間、産業技術審議会専門委員など政府委員、学協会役員を歴任。また早稲田大学理工学...続きを読む部、麗澤大学国際経済学部、名古屋大学経済学部の非常勤講師を歴任、現在は金沢大学共通教育機構で「ベンチャービジネス論」を講じる 第3章 ピカソとモネの作品を識別するハト 第4章 イヌとの対話を実現した犬語翻訳機「バウリンガル」 第5章 兼六園の銅像がハトに嫌われる理由の化学的考察 第6章 人々が互いに寛容になることを教えたカラオケ発明 第7章 バニラの芳香成分「バニリン」を牛糞から抽出 第8章 粘菌による迷路の最短経路の解法 実際、この賞の本領は、万事に胸を張ったり背伸びをしないことにある。一般的に言って賞と名の付くものは、優れたものを賞賛し、劣ったものを無視する。しかし、「我々を取り囲む環境はすべて秩序だっているわけではない。イグ・ノーベル賞は、そのような『混乱』こそ重要」と考えて、物事の良し悪しや善悪の区別がつきにくい業績をあえて選び出し、授賞の対象にしている向きがある。 イグ・ノーベル賞委員会は当年度の受賞者が決まると、通常Eメールないし電話で受賞者にその旨を知らせ、受賞者の意思の確認や授賞式への出席の応諾を求めている。日本人受賞者が出た場合は、選考委員と知り合いの日本人を介して、その種の打診を行うケースもあるようだ。 その内容は、 メイのごとき頭の固い人間が科学者の真剣さを判定すべきでないし、科学の精神を踏みにじっているとの理由で業績を無視すべきでもない。 イグ・ノーベル賞は科学を嘲笑しているのではなく、科学が持つ楽しさを笑うものなのだ。 純粋に「真剣」な科学者による仕事は、テレビや大衆紙によって 揶揄 されたにしても、長期的にその価値が損なわれるものではない。かりに世間の注目を集めたら、科学者は自らの仕事に資金を提供する価値のあることを説明すべきである。 メイはイグ・ノーベル賞委員会が受賞者の同意をあらかじめ得るべきだと主張しているようだが、昨年、英国の科学者は事前に同意したうえで受賞しており、その指摘は当を得ていない、の四点に集約される。 ベルクソンも指摘しているように、古来多くの人々(主として哲学者だが)が、人間を「笑うことを心得ている動物」と定義してきた。しかしそれは同時に「人を笑わせる動物」と定義することにもなったとし、理由として「たとい他の或る動物なりあるいは何か無生物なりが首尾よく笑わせえたとしても、それは人間との類似によって、人間がそれに刻みつけたしるしによって、あるいは人間がそれについてした使用によってであるからだ」(以上、岩波文庫版)と説明している。表現がいささか回りくどいが、イグ・ノーベル賞受賞の基本要件である「まず人を笑わせる」ことに着目しているのは注目してよい。 実験の結果は、被験者の多くがおもしろいと感じる冗談に対して、おもしろくないと思う被験者が何人かいた。教授らは、これらの被験者に「論理テスト」も行ったうえで、「推論能力の劣る被験者ほど思い込みが強く、自分の能力を過大評価する」という結論を導き出している。この種の人間には、ユーモアのセンスもなければ、笑いもない、と言いたげである。 渡辺氏は、以上のような実験結果を踏まえながら、「われわれが抽象画の鑑賞でおかすような誤ちをハトがおかし、われわれが具象画で気がつくようなことにハトが気づいているとすれば、ハトはわれわれと同様に具象画ではそのなかに現実の世界を見ているのだろう」と結論づける。そこには比較認知科学に長年取り組んできた研究者の自信と満足感が顔をのぞかせる。 「ミスター半導体」「光通信の父」などと呼ばれる元東北大学総長の西澤潤一氏は、小学生の頃から絵を描くのが好きで、今でも国際会議などで外国へ出かけたときには必ず近くの美術館へ足を運ぶ。なかでもセザンヌ、ルノアール、モネ、マチス、ピカソ、ルオーの絵には目がない。 実際、ある研究者が日本の大学生に人間の知能を一〇〇とした場合の動物の頭の良さを評価してもらったところ、チンパンジーは七五点、ニホンザルは七〇点という結果が出た。イルカ、イヌは六〇点台、ウマ、ネコ、クジラは五〇点台にランクされている。一見してニホンザルが高得点にすぎるとの見方もあろうが、身近でサルに接している日本人にとっては、人間がこの動物から進化したと考えても、それほど不思議に思えないかもしれない。「欧米でたいへん抵抗を受けた進化論が日本ですんなり受け入れられた理由の一つは、日本にニホンザルがいたからかもしれない」と渡辺氏は笑う。 早速、開発部隊が組織され、「ドリトル・プロジェクト」と名づけられた。もちろん、米国の児童文学者ヒュー・ロフティングの名作『ドリトル先生物語』に 因んだものだ。ドリトル先生の愛情は人間に対してよりも動物に対して向けられ、鳥類、魚類、そして貝類までも話し相手にしてしまう。井伏鱒二氏の名訳と相まって、それら一連の作品は日本でもロングセラーになっている。 金沢大学で一〇年以上前から続けている「コーヒー学講義」は同大学きっての名物講義で、受講希望の学生が殺到する。「コーヒーはあらゆる学問につながる」と説く氏の持論が学生たちの心をとらえるのだろう。 最後に話を鳥除け合金に戻すと、この種の合金を使ったネットやチェーンなどが製品化できれば、ごみ集積場や集合住宅などの糞害防止や、停電の原因となる電柱へのカラスの営巣防止に役立てられるかもしれない、と広瀬氏は考えている。理論物理から実験物理に転じた研究者らしく、「楽しい研究と同時に、考えさせる研究、役に立つ研究を目指したい」というのが本音のようだ。 そのカラオケの発明者、井上大佑氏が二〇〇四年にイグ・ノーベル平和賞を受賞した。なぜ平和賞なのかと言えば、「カラオケを発明し、人々が互いに寛容になることを教えた功績」(公式発表)が大きいからだという。 「私は小さい頃から、自分の気になったことを徹底的に考え抜くのが好きだった。WHAT、WHYのような問いから論理的な結論を導き出すプロセス自体に、とても魅力を感じている。研究者の生活に満足しているのも、『自分の頭で考える』のが仕事だからなのだろう」 まさに「たかが粘菌、されど粘菌」と言うにふさわしいが、冒頭に紹介した南方熊楠がこの粘菌に魅せられた理由の第一は、それが動物と植物との境界領域にあることであった。粘菌は、かつては菌類に分類され、今日では原生生物という別の一群に分類されているが、南方は粘菌の変形体が固形体を採って食べるところを観察して、粘菌が植物ではないこと、原生動物に分類すべきことを強く主張した。 「妻が発するオナラの臭いにじっと耐えているうちに、何とかしなければならないと決心しました」――バック・ウェイマー(「オナラの臭いを除去する炭素フィルター付きパンツを発明した偉業」で二〇〇一年生物学賞を受賞) 博士は、一九九一年、京都賞受賞のため来日した際、紅葉が燃える京都・嵐山の光景を目のあたりにして、「石が落ちればニュートンの古典力学の法則、木の葉がひらひら舞い落ちればカオス」と名言を吐いた。博士は以前、自らの論文で「ブラジルの一羽のチョウの羽ばたきが、巡りめぐってテキサスに竜巻を起こすかもしれない」と書き、これを「バタフライ効果」と名づけているが、嵐山の木の葉にもそれと同じことを読み取ったのだろう。 Posted by ブクログ 世界を制した「日本的技術発想」 日本人が知らない日本の強み 志村幸雄 日本といえば、やっぱり軽薄短小ですね。 自動車の安全技術の紹介では、フードエアバック と グリルエアバック が 興味深かった。 ちょっと気を抜くと、すぐに追い抜かれることを気をつけていたいと思いました。 Posted by ブクログ 笑う科学 イグ・ノーベル賞 志村幸雄 完全な文系人間ですが、初心者向け科学本は読んでてわくわくします。イグ・ノーベル賞って単なるパロディだと思っていたけど、みんな真面目に研究しているんだなあ。自分の興味と信念を貫く姿勢を尊敬します。そして、やっぱり人生に「笑い」って大切だと思った一冊。 Posted by ブクログ 笑う科学 イグ・ノーベル賞 志村幸雄 イグノーベル賞の成り立ちや本質について分かりやすく、おもしろく書かれています。 イグノーベル賞はただのおもしろ科学…と認識してましたが「笑えて、かつ考えさせられる」という深い意味もあり、科学としての真面目な一面も。 個人的にカラオケを発明してイグノーベル平和賞を受賞した井上大佑氏に関する話が興味深か...続きを読むったです。 これを読むともっとイグノーベル賞について知りたくなります! Posted by ブクログ 志村幸雄のレビューをもっと見る