著者の小林良彰氏は国内外の大学で研究を続けている法学博士。現在は慶応大と横国大で政治学と公共政策論を担当。選挙を前に面白そうだと、日経新聞の広告を見て購入。
感想。面白い。時系列で整理してくれる良書。コメントがとても腹に落ちる。
備忘録。
・世論を著者がまとめるに、「政権交代は良かった」が「政権
...続きを読む交代で政治が良くなった訳ではない」。
・それは、前回の衆議院選は、民主党が良いというのではなく、自民党には投票したくないという民意によるものだったから。
・エリート民主主義、参加型民主主義
・マスメディアは「強きを助け弱気を挫く」。それが視聴者受けする。小泉を助け安倍を挫く。
・過去に提出された法案の内訳は、衆法10%、参法5%、閣法85%。それほど官僚主体の政治。政治家主導を掲げた民主党は準備不足だった。
・TPP、原発等々、賛否両論あるが、小選挙区で選ばれた代議士は「地域の代表」であり、地域には賛否両論あり、民意を十分に反映できる仕組みなのだろうか。⇒なるほど。
・また有権者もどこまで代議士個人に注目して投票しているのか。終章にいろいろ検証が書かれているのだが、どの政党に属しているかが投票結果に大きく影響しているらしい。党議拘束というのもあるし。
面白い。読んで良かった。