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  • リスボン大地震:世界を変えた巨大災害
    4.0
    1巻3,762円 (税込)
    1755年、首都壊滅す──その地震は歴史を変えた 1755年11月1日、万聖節の朝、ポルトガルの首都リスボンで発生した大地震は、大航海時代以来交易都市として栄えたこの街を一瞬にして壊滅させた。市内各所で発生した火災は瓦礫と化した街を焼き尽くし、さらに大津波が人々を襲った。死者2万5千人以上、ヨーロッパ史上最大の地震災害である。しかし、首都壊滅の危機に国家の対応は素早く、国王ジョゼ一世から全権を委ねられた大臣カルヴァーリョは、直ちに被災者の救援と食糧配布、遺体の処理、治安維持などの対策に着手し、その後新たな都市計画のもと首都再建に乗り出した。同時にこの国を支配していた教会・貴族勢力を排除して、ポルトガルの近代化が進められていく。地震の甚大な被害は忽ち各国に伝えられ、聖職者や思想家、科学者たちにも大きな衝撃を与え、様々な議論が沸騰した。 一国の首都を直撃した大地震として関東大震災とも比較され、地震・火災・津波の複合災害として東日本大震災以降再び注目を集めるリスボン大地震の実態と復興の足取りを史料を駆使して鮮やかに描き、社会・経済・科学・思想・宗教など広範囲に及んだ影響をたどる歴史ノンフィクション。
  • リスボン大地震:世界を変えた巨大災害

    Posted by ブクログ

    リスボン地震は18世紀の中頃に発生している。当然ながら、地震そのものはそれまでにも、そのあとにも起こるのだが、リスボン地震は当時のヨーロッパに与えた文明史的な意味において、大きな衝撃を与えている。

    リスボンはポルトガルの首都であり、18世紀に繁栄していたわけだが、地震直前のリスボンにおいては崩壊の兆しがあったという。莫大な富はあるものの、王室が独占し民衆は貧困のなかにあった。そんななかでリスボン地震は起こる。

    リスボン地震の前後のポルトガルを描きながら、当時の宗教観や哲学、地震学の兆し、復興にも触れる。リスボン地震を総括する本としては、とてもよくまとまっていると思う。

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    2024年01月14日

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