ダニイル・ハルムスの作品一覧

「ダニイル・ハルムス」の「ハルムスの世界」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • ハルムスの世界
    4.3
    1巻1,683円 (税込)
    出来事=偶然の超短篇 「ある日のこと、オルロフはえんどう豆のピュレをいやというほど食べて死んだ。クルィロフはそのことを知って、やはり死んだ。スピリドノフは勝手に死んだ」 (「出来事(ケース)」より) 長くソ連では当局に禁止されていたものの、いまやロシアはもとより、欧米諸国でカルト的な人気を集めているダニイル・ハルムス。ロシア・アヴァンギャルドの終焉に燦然と輝くハルムスは、そのミニマルな文体、意味と無意味の戯れ、ユーモアと不条理で、「ロシア文学」のイメージを颯爽と覆す。 代表作である生前未刊行の短篇集『出来事(ケース)』と、訳者がセレクトした短篇38篇からなる旧版に、新たに訳出した10篇〈アンコール・ハルムス〉を加えた増補版として待望の復刊。岸本佐知子氏推薦!
  • ハルムスの世界

    Posted by ブクログ

    『ところで、何の話をしていたのでしたっけ? 何も存在していない、ということでしたよね。中にも外にも何も存在していないのなら、瓶も存在していないということになりませんか? そうですよね? けれども、次のようなことを考えてみましょう。中にも外にも何も存在していない、というのであれば、何の中や外のことなのか、という疑問がわいてきますよね。つまり、何かは存在しているわけです。あるいは何も存在していないのかもしれません。でも、それならなぜ中とか外とか言うのでしょうか? いや、これは明らかに行き詰まり状態です。もう何をお話しすればいいのかわかりません。では、さようなら。』―『現象と存在について No.2』

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    2024年04月19日
  • ハルムスの世界

    Posted by ブクログ

     スターリン体制下のソ連における作家活動は想像を絶する。異形の奇妙な作品群は、シュルレアリスムのそれとは趣を異にする。どこかしら日本のプロレタリア文学との共通点を感じる部分もあるが、それとも違う。一見、ユーモラスに書かれているが(特に児童向け?作品において)本当に笑っていいのか躊躇する。一つひとつの作品において、自分が試されているような息苦しさを感じる。

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    2024年01月02日
  • ハルムスの世界

    Posted by ブクログ

    ゼンマイ仕掛けの人形が、同じ場所を永遠にくるくる回っているようなイメージが浮かんだ。
    意味のない言葉の羅列。
    ナンセンスにつぐナンセンス。
    あたらしい読書の楽しみ方を見つけた。

    合間にある解説も良い。

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    2024年05月02日
  • ハルムスの世界

    Posted by ブクログ

    ジャケ買い。暇つぶしにサクッと楽しめる短編集だった。
    正直いちいち全部の話は覚えていないけれど、「なんじゃこれ、わけわからん」とかなんとか思いながらずっとニヤニヤ笑いながら読んでいたことははっきり残ってる。
    ・色んな人がしょうもない死に方を繰り返す
    ・「どうでもいいからこの話は辞める」と話をぶった切って強制終了する
    というような内容が、呟きのように淡々と脈絡なく続いている感じ。
    オチの無い話が苦手な人にはおすすめしません。

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    2024年03月24日
  • ハルムスの世界

    Posted by ブクログ

    この作者自体も多分にエキセントリック(か、それを装っている)な人だったのだろうが、書かれた背景にある国や時代というものが、ここまで影響するんだなと、ユーモアのセンスは秀逸で、読んで笑いながらも暗い気持ちになった…

    に、しても訳者は大変だっただろうな、ロシアに、日本のこの諺と同じようなものがあるのだろうかとか、言葉足らずの訳を上手くしていたりとか、そういうところに目が行ってしまった。

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    2024年01月26日

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