山本学著「進化する資生堂」SHOEISHA(2010)
*今後2020年を想定した市場、制度、流通は、①人口・世帯構造、②流通業態、③情報・コミュニケーション、④地球環境、⑤効果と効率、⑥経済主導国、⑦東アジア共同化など、激変化を迎えることは必死である。
*ブランド概念とは、①会社やブランドについて
...続きを読むの歴史があること、②研究と技術の歴史があること、③高品質でそれに相応しい価格であること、④人から人に手渡しされるものであること、⑤そのポジションをたかめるためにマーケティングに厳しい自己規制をおこなっていること、⑥創業者、あるいは経営者の人間性がみえること、⑧世界的であることの8ポイントである。資生堂の企業ブランドは大体この条件に当てはまる。
*いったん会社を壊して作り直す、代表取締役前田社長の口癖である。
*日本国内化粧品市場は既に飽和状態である。2010年の中国化粧品市場は1兆2000億円になると予測されている。この中国市場の攻略なくしてグローバル化への道はなく、中国への第一歩が資生堂にとって大きな成長の鍵になることは間違いない。
*資生堂のスローガンは「日本をオリジンとし、アジアを代表するグローバルプレイヤーを目指す」ということである。
*ブランドには2種類ある。限られた流通チャネルの中でより深く顧客とつながっていこうとする顧客接点深耕ブランド、そして、より幅広いチャネルで販売される顧客接点拡大ブランドである。
*日本国内の化粧品市場はここ数年で2兆円規模になっている。
*当時の中国では、サービス精神という概念が資本主義社会でのそれとは大きく異なっていた。ここの教育が大切である。
*中国では、欧米的な海外進出方法はあまり歓迎されない。人としての信頼関係の構築こそ中国市場での確固たる地盤づくりに必要なことである。