作品一覧

  • 『ゼクシィ』のメディア史 花嫁たちのプラットフォーム
    4.5
    1巻3,850円 (税込)
    圧倒的な情報量と存在感から抜群の知名度を誇る結婚情報誌『ゼクシィ』。デジタル化・雑誌不況においても紙の雑誌が売れ続け、「ゼクシィ=結婚」という記号が成立するほどの社会的認知度を獲得し、コロナ禍を経た今もブライダル業界から絶大な信頼を寄せられる『ゼクシィ』は、いかにして「結婚のバイブル」となったのか。業界での絶対的地位と影響力を支える「ゼクシィ神話」の解明を通して、そのメディア史を多角的に分析する。
  • 『ゼクシィ』のメディア史 花嫁たちのプラットフォーム

    Posted by ブクログ

    「『ゼクシィ』は結婚式を現実から乖離させ、非日常的なセレモニーを徹底させる装置なのである」(P309)
    実に面白い。
    ゼクシィとは何か、なぜ結婚式のバイブルまで上り詰められたのか、なぜ紙の雑誌が生き残れているのか。少しでも興味のある方、手に取って読もう。
    普通の書籍と考えると異常に多い注釈も、もと卒論からの派生本と改めて意識させてくれる(著者は中国人の方。日本人の意識をここまで理解できことを賞賛したい)
    やっぱ結婚はリアルであってネット情報だけでは物足りないんだなと気づかさせてくれました。

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    2024年01月26日
  • 『ゼクシィ』のメディア史 花嫁たちのプラットフォーム

    Posted by ブクログ

    おもしろかったのは30代以上の未婚女性を読者層に設定した大人ゼクシィに関する章。
    晩婚化が進んでいるデータを出しつつ、20代を想定している本誌よりも明確に広告量は少なく、そのぶん編集者による記事が多くなり読み物としての性格が強くなっているとのこと。

    表向きは晩婚化を示しつつも、ブライダル産業から「晩婚化は幻想であり30代女性は初婚のボリュームゾーンではない(金を落とさない)」と冷酷かつ合理的な判断を下されているのは、そこに広告を出す側も経営である以上はしかたないのだが、当然ながら大人ゼクシィは紙面でそんなことを匂わせるわけにはいかない。

    結果、大人ゼクシィは読者に幻想を提供する道を選ぶ。本

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    2023年08月29日

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