あをにまるの作品一覧

「あをにまる」の「今昔奈良物語集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 今昔奈良物語集
    3.9
    1巻1,595円 (税込)
    「痛いやんけ……」エリート官僚・稲田は、故郷の奈良で車を走らせていたところ一頭の鹿を轢いてしまう。慌てる稲田をよそに鹿は草むらに隠れ繰り返し呟き始めた。その声は高校時代の親友・市田理一郎の声だった。
  • 今昔奈良物語集

    Posted by ブクログ

    奈良を舞台にしたパロディ短編小説集、と書いても全く魅力が伝わらないのがもどかしい一冊。

    たくさんの名作が、今の奈良を舞台に再構築されます。
    奈良で生活したことのある人間には、ありありとその風景が浮かぶ。奈良の土地であり、その人間性を非常によく理解した人だからこそ書ける作品集。

    ただ…この作品の本当のおもしろみはそこではなくて。
    原作のよいところを理解した上で、その作品のえぐみのような部分を引き算して、大変優しい作品に仕上げているところ。

    それを一番強く感じたのは「大和の桜の満開の下」という短編。この短編集の中では比較的強い表現のある作品ではありますが、これを読んですぐその元となった坂口安

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    2023年03月26日
  • 今昔奈良物語集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルから『今昔物語集』にある話の奈良県アレンジ版だと思っていたら全然違った。
    『走れメロス』や『竹取物語』など有名日本文学作品を奈良県の話としてパロディ化した短編集だった。

    本当に有名どころが揃っているので、誰でもある程度粗筋を知っている作品が多いのでは。
    勿論元ネタを知らなくても読めるが、知っているとアレンジ部分に気付けて楽しい楽しい。
    作品ごとに文章の書き方も変えていて、技が細かい!
    元ネタに文体も限りなく寄せておきながら、絶妙に奈良かつ現代アレンジが効いていて凄い(現代ばかりではないけれども)
    特に『竹取物語』ぶっ飛んでいて最高でした。
    最後の「知らんけど」に死ぬほど笑った。

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    2022年12月29日
  • 今昔奈良物語集

    Posted by ブクログ

    文学を愛するすべての人よ。奈良を愛するすべての人よ。踊れ、狂え、抱腹絶倒の文学パロディに。

    奈良ネタがふんだんに詰め込まれ、ときには現代風に、ときには奈良に昔から伝わる説話のように語られる。

    特にすごいなと感じたのが、元ネタの作品に文体が寄せられている点。単語の選び方や文章の調子など、坂口安吾や中島敦といった豪華な面々が奈良県にやって来て書いたのかと思うほどだった。奈良への愛だけでなく、文学への愛もにじみ出ている。

    元ネタの文学作品も読み返したくなったし、奈良への愛も再認識できた。最高の一冊でした。

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    2022年12月22日
  • 今昔奈良物語集

    Posted by ブクログ

    世界よ、奈良色に染まれ。名作文学×現代奈良エンタメ-。

    初めての、あをにまるsan。
    面白ーいっ!

    名作「走れメロス」をモデルにした「走れ黒須」から「耳成浩一の話」まで、現在の奈良を舞台にした全11話。近鉄電車の駅名や大阪の飲み屋街、鹿や妖怪まで出てきて、一日も早く奈良に行きたくなりました。

    お気に入りは「奈良島太郎」と「ファンキー竹取物語」。
    いじめられている亀(オヤジ)を見つけて、”こりゃあひどい、ポリスメンを呼んであげよう”というセリフや、かぐや姫が月へ帰る時に泣いている翁(おきな)の理由が、Youtubeの再生回数が減ってしまうことなど。まさに現代奈良のエンターテイメントですっ!

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    2024年01月20日
  • 今昔奈良物語集

    Posted by ブクログ

    卑屈な奈良県民botのアカウント名で奈良のあれこれをおもしろおかしく語るツイートが人気の著者が古典を奈良ベースの物語に置き換えて盛大にパロった短編集。
    古典をその雰囲気はそのままに現代奈良に設定を置き換えているのがすごい。古典文学に苦手意識がある人が読んだら興味が持てていいかも。

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    2023年01月18日

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