作品一覧
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4.3※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本政治の歴史的転換点となった2009年8月の総選挙。日本政治、民主主義、選挙を描いた古典ともいわれるのがコロンビア大学教授のジェラルド・カーティス著『代議士の誕生』。 1971年刊行の本書が、新訳で復刊された。 内容は、1967年の衆院選大分二区に立候補して初当選を果たした自民党の佐藤文生候補に密着して、中選挙区制当時の自民党内の公認をめぐる争い、農村部と都市部での選挙の戦略、 後援会組織、利益団体との関係などをミクロ的に描いた。8月30日投開票の総選挙を結果を受け、2009年版まえがきとして「政権交代がなぜ今起きたのか」を新たに書き下ろした。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
日本の候補者が選挙でどのような活動をしどうやって代議士になるか、を大分県のある代議士のもとでエスノグラフィー手法で記録した本。メインの内容について書く前に、この本を今買うべきだと思うということを書いておきたい。2009年版前書きにおいて、なぜ民主党が勝利し、自民党が敗退したかということを書いている。それは、ビジョン再設定の失敗、エリート官僚の崩壊、自民党代議士個々の集票マシーンの崩壊だと言う。
西欧に追いついた(Japan As No.1)となった80年代以後の明確なビジョン設定の失敗。地方のニーズの変化に気付かなかったこと。また、官僚の汚職報道、政策の失敗により、官僚の世間評価が変わった -
Posted by ブクログ
著者は本書の主人公ともいえる新人立候補者の佐藤文生氏の家に一年近い期間居候し、佐藤氏がどのような戦略で票を集めていたのかを詳細に記録している。本書は、フィールドワークの傑作と言われているが、その詳細な記述には驚くばかりである。今であればこれだけ自分の陣営の手の内を見せるようなことはできないだろう。
本書は、半世紀も前に上梓された本であり、情報としては古いものである。選挙区は中選挙区から小選挙区比例代表並立制になり、農業従事者や自営業者の減少など当時とは状況が大きく異なってきている。しかしながら、代議士がどのような考えで選挙に臨んでいたのかを知る一級の史料であることには今後も変わりないだろう。