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  • ゲノム編集の世紀 「クリスパー革命」は人類をどこまで変えるのか
    4.3
    1巻4,180円 (税込)
    神の技術か? 悪魔の所業か?  遺伝子疾患の根治、絶滅動物の復活、遺伝子編集を施された「クリスパーベビー」、そしてノーベル賞の栄光の影に消えた研究者、熾烈な特許レース……。あらゆる生命を改変できるゲノム編集技術「クリスパー」を手にした人類の光と影を克明に描いた傑作ノンフィクション、待望の邦訳。2020年ノーベル賞受賞で世界の話題をさらった「CRISPR(クリスパー)」。簡便かつ自在にDNAを切り貼りできる新技術の登場は、ヒトがあらゆる生命を改変する新たな世紀の始まりを予感させた。オーダーメイド医療、よりよい農作物や家畜の産出、絶滅種の復活と有害生物の撲滅。そして、すべての遺伝的疾患の根絶――。一方で、その歴史は常に国際競争や倫理的課題と隣り合わせだった。研究者たちは論文や特許の先陣を競い合い、企業はクリスパー・マネーをめぐり熾烈な裁判を戦った。そしてその果てに生まれた、遺伝子編集を施された中国の「デザイナーベビー」、ルルとナナ……。人類という種の将来を決めかねない新技術の過去と未来のすべてを、常に研究の最前線で見つめ続けてきた著者が語る。
  • ゲノム編集の世紀 「クリスパー革命」は人類をどこまで変えるのか

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    ゲノム編集について知るべき事柄がこの本でしっかり習得できる。
    ノーベル賞を取ったダウドナ&シャルパンティエの-CRISPRーCas9発見まで、そしてフェン・ジャンによる哺乳動物への導入と両サイドの特許をめぐる長い争いも詳しい。
    ゲノム編集ベビーを誕生させたフー・ジャンクイによる衝撃的事件についても詳細を知ることができる。
    最終章では、この技術が倫理面でどれほどに難しいものかをも既に始まった技術導入の具体的な内容のレポートで知ることができる。

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    2023年01月10日
  • ゲノム編集の世紀 「クリスパー革命」は人類をどこまで変えるのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なかなかの大部だが、著者の経歴(Nature Geneticsの初代編集長)もあり、非常にわかりやすい。関係者に対するインタビューも詳細だし、論文発表の先陣争いの裏側なども臨場感がすごい。

    前半はCRISPER配列の発見から、ダウドナとシャルパンティエ、フェン・チャンらのノーベル賞争い、特許争いの様が描かれる。かなりマイナーな人にも十分なインタビューをしており読み応えもある。
    中盤は賀建奎によるCRISPERベイビーの話が中心。これも突然発表された話だと思っていたが、業界内では随分前から話題になっていたことらしい。
    「犯罪行為というものは起きるものだ。法律によって禁止されているにもかかわらず

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    2023年08月14日
  • ゲノム編集の世紀 「クリスパー革命」は人類をどこまで変えるのか

    Posted by ブクログ

    ノーベル化学賞を受賞したCRISPRによるゲノム編集の功罪をドキュメンタリータッチで綴った一冊。
    特にニュースでも大きく取り上げられ世界中で大きな非難が沸き起こった、若い中国人研究者による人体へこの技術を使い、双子の誕生という事態になった部分は、その衝撃が文章からも熱量高く伝わってくる。
    パンドラの箱を開けてしまったと言われるこの暴挙は、しかしながら知らないところでさらに進んでいるかもしれないし、「デザイナーベイビー」として進んでしまうのか、恐怖すら感じる。
    世界で倫理観の共有は中々難しいのかと考えさせられる。
    宗教など色々な要因もあるかも知れない。

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    2023年07月29日

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