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ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
長らく積んでいたが、モリスンを悼んで読んだ。もっと早く読めばよかった。肉体の生死とはべつの「生きること」とは何かを問うている物語のように読んだ。
父を崇めて父親が失ったものを埋めるために必死で金やステイタスを求めるメイコン、おなじく父親からうまく離れられなかった母ルースの元に生まれたミルクマンは黒人でありながら裕福であるために属するところがあやふやな主人公だ。叔母であるパイロット、友人のギター、愛人のヘイガーなど、周囲の人たちとの関わり方、遅かりし自立の旅。成長物語という事もできるかもしれない。
ミルクマンの青臭さや至らなさは、誰もが心の中に持っているもので、差別や社会的な不公正を扱いながら -
Posted by ブクログ
とある事情から‘ミルクマン’と呼ばれるメイコンデッドjr。
父、母、叔母、いとこ・・・
さまざまな人間関係のもつれをたどるべく旅に出る・・・
ブラックアメリカン、北部と南部。さまざまな要素が絡み合う物語。
その中でも名前は重要な要素として触れられる。
両親から授けられた名前、白人につけられた名前、他人から呼ばれるあだ名、正式の名前ではない地名・・・
すべてに意味があり、その意味の裏にはアイデンティティやルーツにかかわる忘れてはならないものがあるということ。
600ページを越える大作ですが、ひとたびページを開けばブラックアメリカンの世界をめぐる素晴らしい読書体験が待っています。
ちなみにラ -
Posted by ブクログ
ノーベル賞作家のトニ・モリソン女史の作品で、オバマ大統領の愛読書。さらに、小説家西加奈子さんが多大な影響を受けた作品である(帯に書かれていた)。
黒人がまだ虐げられた存在であった頃のアメリカでの、「ミルクマン」という奇妙な(でもその渾名のルーツは、ちょっとグロテスクで、かなり切ない)ニックネームの男性が主人公。
守銭奴の父、無力な母、奇妙な叔母、社会的に危険な友人・・・様々な登場人物が物語に彩りを添える。
ストーリーの流れは決してスムーズではないのだが、この作家(あるいはこの作品)の持っているパワーでもってグイグイと読ませてくれる。
登場人物の中で、ミルクマンに恋い焦がれる女性、ヘイガ