作品一覧
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3.81巻2,200円 (税込)8人1部屋の全寮制。朝6時にラッパで起床。髪型、恋愛、外出の規則。朝から夜までみっちりと詰まった「日課時限」と、陸海空1005時間の実践訓練……。世間一般には、大学といえばモラトリアムともいわれる緩んだ期間だが、国防のために寸暇を惜しんで学び続ける若者たちがいる。厳しい日々にもかかわらず、多くの卒業生は「生まれ変わっても防大に入りたい」と口をそろえる。 他者のために生きるプライドを秘めた人材を育成する学び舎の実像、そのすべてを前防衛大学校長が語りつくした。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ氏の防衛大学学長就任当時(2012年4月)は、中国による尖閣海域への侵犯行為がケタ違いに活発化したころと前後しており、日本の安全保障が大いに脅かされていた。故に、中国とのパイプを有し、中国問題の専門家である著者が任命されたのだろうと勝手に憶測していた。
が、そうした内容は一切語られてはいない。
むしろ、慶應大学法学部学長だったことから、防衛大学校の創設に当時かかわった小泉信三慶応大学学長および、初代学長槇智雄という福沢門下生の流れのほうが色濃かったのかと本書を読んで思った。もちろん、慶應閥でありながら、中国現代政治の専門家である著者は、その時期およびその後の東アジア情勢を鑑みベストの選 -
Posted by ブクログ
防衛大というと、自衛隊幹部になる人が行くところかな、と、ぼんやりとしたイメージしかない。
新聞書評で見かけ、そういえば防衛大ってどんなところなんだろうか、という興味で手に取ってみた。
著者は第9代防衛大学校長を務めた人物。自身は慶応出身で、防衛大のたたき上げではない。
防衛大の特殊性や三大行事、教育・訓練、日常生活、成立と歴史、大学校長の仕事などについて述べられる。
まず驚くのが、防衛大学校が各種学校であって大学ではないこと。だからトップも学長ではなく、学校長なのだ。
大学と名乗るには文科省の所管である必要があるが、防衛大は防衛省所管であるため、大学とは認定されない。1991年までは4年間