私にとっては、まず本屋で見かけても手にとらない、そして手にとって中身をみたら即、棚にもどすだろうタイプの本です。でもなんの因果か出会ってしまったので、読んでみたわけです。哲学や宗教学の素養がないと難解すぎて読めません。一文を読んでも理解できず、同じ文を再読する、でもわからず再読、という繰り返しのう
...続きを読むち眠ってしまいます。でも飛ばし読みしているうちにある一文が目に飛び込んできてそこに衝撃をうけました。「十字架につけられた彼(キリスト)は、彼が信頼していた信頼の神が、彼を、絶望と意味喪失の暗黒のなかに見捨てたときにも、なお彼の神でありつづけたその神に向かって叫んだのである。」この言葉に出会ってしまったので、この本は飛ばし読みではなく、難しくても手元においてコツコツと精読するつもりです。そういう本を一冊だけでも身近においておくのは無駄ではないと思いましたので。