作品一覧 2023/07/20更新 アフガニスタンの素顔~「文明の十字路」の肖像~ 試し読み フォロー タリバン台頭 混迷のアフガニスタン現代史 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 青木健太の作品をすべて見る
ユーザーレビュー タリバン台頭 混迷のアフガニスタン現代史 青木健太 著者が記すように、イスラームという縦糸と、民族という横糸がおりなすのがアフガニスタンという国である。 だがメディアでは、縦糸のみが強調されがちである。本書は縦糸と横糸、そしてその絡み合いを理解するために必要な基礎知識を得ることが出来る。 女性の教育や公の場でのヘジャーブ着用問題が深刻な問題なのだ...続きを読むが、それだけで全ての問題が解決するわけではないこの国の問題の深刻の一端を、本書をきっかけに理解できるとおもう。 Posted by ブクログ タリバン台頭 混迷のアフガニスタン現代史 青木健太 広く深い地域研究の中身を、一般読者が或る程度理解出来るように、適当な分量で纏めるという、好い意味で新書らしい一冊だと思う。 本書は、最初の方にタリバンが政権をまた握ったという出来事の周辺が綴られ、少し過去、更に過去、そしてアフガニスタン社会の歴史の概略、最近の動向を改めて考察というような各章が積み上...続きを読むげられている。何かアフガニスタンを立体的に概観することが叶ったように思う。 アフガニスタンは様々な要素が重なって来た地域で、複雑な模様の織物のような社会であった。現在でもそういう要素は多く在る。しかし過去数十年間の経過で、複雑な模様の織物が解けて糸の集まりのような様相を呈してしまっているということが、本書では概観されている。 20年程前の「アフガニスタンを策源地とするテロリスト集団を駆逐…」という中で「タリバン」の名が出ている。何やら暴力的な集団なのか?イスラム教に関して変な誤解が生まれるような解釈を唱えて、何やら不可解なことをやってしまっている?個人的にはそういう観方もしないではなかった。 テロリスト集団の関係者との接近で「少し変わった?」というのも事実で、自身も含めた外国の人達が観て「何かよく判らない?」というように感じる社会政策が採られているのも事実である。が、それだけでもなく、「混迷の中から出て来た」ということで「人々の一定以上の支持」も在るようだ。 王制、共和制、共産主義系政権、軍閥の実効支配と社会が崩れて行くような状況を経験したアフガニスタンでは、1990年代辺りには「かなり酷い…」という様相が見受けられたそうだ。妙な譬えで御叱りも受けてしまうかもしれないが敢えて綴る。SF系の設定の漫画や映画で「荒廃した世界を無法者達が牛耳り、無辜の人達が虐げられ…」という感、「暴力が支配…」という状況を背景とする“バイオレンスアクション”という系譜の作品が見受けられるが、1990年代に入った頃のアフガニスタンは一部にそういう様相も呈してしまていたようだ。 そういう「暴力が支配…」という状況に「抗わなければならない」として登場し、勢力を拡大したのがタリバンだった訳だ。“無法者”を排し、古くからのイスラム教の教えを実践する秩序を確立しようとする運動を起こした訳だ。1994年に旗揚げとされるタリバンは1996年頃に実験を掌握したのだという。 本書はこのタリバンの動きを多彩な角度で追掛けている。各章毎にドンドン読み進めることが叶った。 アフガニスタンというのは、古くはモスクを中心とするような村落の共同体が形成され、その中に人々の穏やかな人生が在り、子ども達の歓声が沸き上がり、人々の笑顔が溢れるというような雰囲気であったようだ。それがである。もう「何世代か?」に亘って混乱が続き、「一家で〇〇に遊びに行った」とか「運動会が盛り上がった」というような「愉しい子ども時代の想い出」のようなモノと切り離されたままに成人しているような人達が多くなってしまっている様子も伺える。 20年程前に造られた政権の下でも人々の様々な活動が積み上げられた。それが否定されてしまうようなことも起こってしまっている。こうなると、何が善く、何が善くないのか判らなくなる。が、同時に「単純に善悪を二分出来るのでもない」ということでもあるであろうか。 「タリバン」というのも「アフガニスタン関係」という程度に判っても、「実を言えば内容に通じているのでもないのではないか?」という例ではないかと思われるが、昨今の少し急な動きを踏まえて、アフガニスタンの状況を立体的に概観出来る本書は、広く御薦めしたい。 Posted by ブクログ アフガニスタンの素顔~「文明の十字路」の肖像~ 青木健太 この内容を日本語で、しかも新書で読める幸せをかみしめたい、そんな作品。 日本のアフガニスタン現代政治研究の第一人者である著者が、1年前ぐらいまでのアフガニスタン情勢を書き上げた本書。特定のイデオロギーによらず、かの国やターリバーンを描き上げる筆力はさすがとしかいいようがない。 Posted by ブクログ タリバン台頭 混迷のアフガニスタン現代史 青木健太 KITE RUNNERを理解するために買ってみた。 中東は日本人である自分にとってなんとなくミステリアス。 イスラム教は面白い。 Posted by ブクログ タリバン台頭 混迷のアフガニスタン現代史 青木健太 タリバン台頭についての歴史及びアフガニスタンの習慣からざっと記載したものである。何も知らない人向けなのかもしれない。中村医師の殺害とアフガニスタンパキスタン間の水争いは言及していないので、中村医師殺害以前に書かれたと思われる。 これを読んでもよくわからないことが多い気がする。 Posted by ブクログ 青木健太のレビューをもっと見る