作品一覧
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4.5「その他」の側から世界を見る 翻訳大国日本。多くの外国文学が翻訳され、読まれている。その中には日本では学習者が少なく、「その他」とくくられる言語によるものも含まれる。 しかし、「その他」だといって存在感が小さいわけではない。インディペンデントな文学賞として知られる「日本翻訳大賞」の第1回大賞の2作品は、韓国語とチェコ語による作品だった。いずれも「その他」に分類される作品が、読者からも、翻訳者からも多くの評価を得たこと自体が、このカテゴリーの奥深さのあらわれではないだろうか。 では、「その他」を生み出しているのはどのような翻訳者たちなのか? 日本では馴染みの薄い言語による文学を、熱意をもって紹介してきた九人の翻訳者が、その言語との出会いや学習方法、翻訳の工夫、そして文学観を語るインタビュー集。 序文・斎藤真理子 鴨志田聡子(ヘブライ語) 星泉(チベット語) 丹羽京子(ベンガル語) 吉田栄人(マヤ語) 青木順子(ノルウェー語) 金子奈美(バスク語) 福冨渉(タイ語) 木下眞穂(ポルトガル語) 阿部賢一(チェコ語)
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
“その他”の外国文学翻訳者たちの、その言語との出会い、
学習法、翻訳の工夫などの翻訳への道程、文学観を紹介する。
・「その他」の側から世界を見る
ヘブライ語 チベット語 ベンガル語 マヤ語
ノルウェー語バスク語 タイ語 ポルトガル語 チェコ語
各言語での翻訳の参考になる本、その言語のお勧めの文学、
その言語を知るための本、その国を知るための本などの
リスト有り。
ノーベル文学賞で“その他”の外国の文学者が選ばれるとき、
その言語から日本語翻訳された作品があることに驚きます。
そんな“その他”の外国文学翻訳者たちは、どのように
その言語と出会い、翻訳への道を歩んだのか。
きっかけは人それぞれ。 -
Posted by ブクログ
「その他」や「マイナー」扱いされがちな言語――本書ではヘブライ語、チベット語、ベンガル語、マヤ語、ノルウェー語、バスク語、タイ語、ポルトガル語、チェコ語――や文学の研究や翻訳に携わる方々へのインタヴュー。どのような経緯でその言語と出会ったのか、どのような苦労が学習し習得する上であったのか、どのようなきっかけで文学作品を翻訳することになったのか等、興味深い話だった。本書に登場する方々はいずれも翻訳専門ではない点が意外だった。
大型書店の海外文学コーナーでふと、馴染みの無い国・地域/言語/作者の名前の一冊に目が留まり、手を伸ばし購入した経験は誰しもあるだろう。そのような経験そのものの契機をつくり