末並俊司の作品一覧

「末並俊司」の「マイホーム山谷」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • マイホーム山谷
    値引きあり
    4.2
    第28回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 日本有数のドヤ街として知られる東京・山谷。 この地で2002年に民間ホスピス「きぼうのいえ」を創設した山本雅基氏と妻・美恵さんは、映画『おとうと』(山田洋次監督)のモデルとなり、NHK『プロフェッショナル』で特集されるなど「理想のケア」の体現者として注目を集めた。 ところが、現在の「きぼうのいえ」に山本夫妻の姿はない。 山本氏は施設長を解任され、山谷で介護を受け、生活保護を受給しながら暮らす。美恵さんは『プロフェッショナル』放送翌日に姿を消し、行方が分からないという。 山本氏は、なぜ介護を担う立場から受ける立場になったのか。 なぜ美恵さんは出て行ってしまったのか。 山本氏の半生を追う中で、山谷という街の変容と、特殊なケアシステムの本質を見つめた、第28回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 選考委員絶賛! ●星野博美氏――「助ける側と助けられる側の境界線が曖昧な、山谷の特異な寛容性を見事に描ききった」 ●白石和彌氏――「人間を見つめるとは、どういうことか改めて勉強になりました」 ●辻村深月氏――「ユーモアを交えつつも、何かや誰かを否定するスタンスを決して取らないのが素晴らしい」
  • マイホーム山谷

    Posted by ブクログ

    山谷という地区について、全く想像していなかった視点から描かれていて新鮮。一気に読ませる本なのだが、しばらくすると、何とも云えない悲哀に襲われる。限界まで堕ちることで差し伸べられる手。コミュニティの在り方、プライドと支援、公共と私、ありとあらゆる「生きること」に関わる問題を突きつけられる一冊。

    それにしても、本当に、色々な人がいるのだ。だから、世界が成り立ってる。

    0
    2024年04月27日
  • マイホーム山谷

    Posted by ブクログ

    帯のノンフィクション大賞選考委員3名の選評どおり。「山谷の特異な寛容性を見事に描ききっ」ているように感じられた。山谷の福祉の今について知ることができる良質なレポート。

    0
    2022年11月30日
  • マイホーム山谷

    Posted by ブクログ

    東京のドヤ街・山谷をテーマにしたルポ。お目にかかったことのある方々がけっこう
    出てくる。
    狂言回し的な人物は、かつてホームレスや行き場所・居場所のない人のためのホスピ
    スとして「きぼうのいえ」を立ち上げ施設長を務めていた山本雅基さん。その山本さ
    んが、いまでは統合失調症をかかえ生活保護を受け、山谷のアパートでケアを受けな
    がら暮らしているというドラマチックな幕開け。雅基さんの志ひとつと妻・美恵さん
    の支え、二人の出会いのケミストリーでできたような「きぼうのいえ」だが、美恵さ
    んは出奔し、もともと不安定ぎみだった精神面に拍車がかかったこともあって、雅基
    さんは「きぼうのいえ」の要職を外れいまに至

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    2022年09月14日
  • マイホーム山谷

    Posted by ブクログ

    小生も一度所用があり山谷に行ったことがある。いつの頃か忘れたが三、四十年前の昼頃駅から歩くうち、あっ此処が山谷なんだと気がついた通りには歩く人は殆ど無い。職業安定所に近づいた時路上で酒を飲んでいる人達が居た。多分今日の仕事にあぶれた人達なのだろうと思った事があった。今となってそんな体験を本書を読んで思い出した。

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    2022年05月29日
  • マイホーム山谷

    Posted by ブクログ

    衝撃的なノンフィクション作品。東京・山谷のドヤ街で民間ホスピス施設を経営していた夫婦の物語。主人公の人生はある意味スキャンダラスでもある、それがかえって不器用ながらも真摯に生きてきた証なのかもしれない。

    主人公である山本の生き様を描くことで、山谷という街の移り変わりを、生活保護や福祉活動における実態が伝わってくる。著者と取材対象者、そしてテーマが必然的に巡り合った稀有なノンフィクション作品だと思う。

    0
    2023年12月21日

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