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  • ヴェルサイユ宮殿に暮らす:優雅で悲惨な宮廷生活
    3.8
    1巻2,475円 (税込)
    豪華絢爛な宮殿の舞台裏 フランス貴族社会の象徴、ヴェルサイユ宮殿。18世紀、ここには王を頂点に1000人以上がひしめきあって暮らしていた。豪華絢爛な外観、贅沢な食事、着飾った女性たち、舞踏会や音楽会……。華やかな宮廷生活が思い浮かぶが、本書のテーマはこうした表の顔ではなく、より人間くさい日々の営みのほうにある。著者は残された書簡や官僚機構の報告書などを精力的に読み込み、宮殿での暮らしの実態をひもといてゆく。 宮殿の内部は226の居室からなる巨大迷路の様相を呈していた。広さ・設備とも許容量を超える人数が暮らすなかで、個人のプライバシーは守られていたのか。1000人分の食事はどのように準備され、消費されていったのか。安全な飲料水は確保できていたのか。入浴や排泄はどのようにしていたのか。広大な建物をどのように掃除していたのか。大量の洗濯物はどこで洗い、どこに干していたのか。華やかなイメージとは裏腹の驚くべき事実が次々と明かされる。 当時の史料からは、貴族たちの苦労がしのばれると同時に、彼らがたくましく生きていた様子もうかがえる。本書を読めば、これまでとは違った宮殿の姿が立ちあがってくるはずだ。
  • ヴェルサイユ宮殿に暮らす:優雅で悲惨な宮廷生活

    匿名

    購入済み

    ベルサイユに興味がある人なら

    綺麗な部分ばかりでなく、現実的な部分も見えてくるのがよかった。ベルばらで興味を持ったため購入しました。

    #深い

    0
    2024年04月18日
  • ヴェルサイユ宮殿に暮らす:優雅で悲惨な宮廷生活

    Posted by ブクログ

    18世紀、フランスのベルサイユ宮殿で暮らす貴族や使用人の普段の生活がどのようなものだったのかを、当時の報告書や書簡などの資料から読み解き描き出したもの。当時、ベルサイユ宮殿には貴族、使用人含めて千人を超える人間が出入りしていたが、思っていた以上というか思っていたとおりというか、「ベルばら」的な豪奢で煌びやかなイメージとはかけ離れたものであったようだ。慢性的な資金不足からくる老朽化や不足する設備による冬の寒さや夜間の暗さ、ゴミや屎尿の処理が追いつかないことからくる不衛生や悪臭などなどエピソードてんこ盛り。

    最近はあまり聞かなくなったが、「ベルサイユ宮殿にはトイレがなかった」というのは一時、雑学

    0
    2022年04月27日
  • ヴェルサイユ宮殿に暮らす:優雅で悲惨な宮廷生活

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者のいう「演じる者のいない劇場」ヴェルサイユ宮殿の裏側を描いたユニークな本。また訪れることがあれば、楽しくなりそう。

    ルイ14世の壮大な構想から生まれた宮殿。王が変わる中で官僚主義、縁故主義のなかでつぎはぎがされ、新しい技術やトレンドの採用をめぐっても分断が起きる。衛生面などはトンデモな話もある。笑って読むというより、こんな話は今の会社組織にも多くありそうと感じた。人間味があるといえばある。

    これだけの資料を調べ上げて、投じられたお金まで出してくれている。著者に患者。

    0
    2022年06月19日
  • ヴェルサイユ宮殿に暮らす:優雅で悲惨な宮廷生活

    Posted by ブクログ

    華やかな宮殿の裏にあった、生活感のある営みの記録。
    具体的な金額、人名がたくさん出てくるので、まとめるの大変だったろうなーと。

    0
    2022年04月23日

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