ファビオ・スタッシの作品一覧

「ファビオ・スタッシ」の「読書セラピスト」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 読書セラピスト
    3.6
    1巻2,200円 (税込)
    悩める人々に読むべき本を処方する、読書セラピーを始めたヴィンチェ。ある日、彼のスタジオの階下に住む婦人が失踪、状況証拠から夫が殺人の容疑をかけられる。読書家の彼女が残した本のリストからヴィンチェは真相を探る……。彼女はどこに消えたのか? 本当に夫に殺されたのか? 「失踪」「別の人生」「入れ替わり」といったテーマの読書歴のある彼女の真実は? シニカルで文学的で不思議な味わいのビブリオ・ミステリ。本書は、イタリアのミステリの賞・シェルバネンコ賞を受賞している。
  • 読書セラピスト

    Posted by ブクログ

    後半ではミステリー要素が漂うものの、ほぼ全編に文学的素養が詰め込まれ、実に豊かな読書体験となりました。これほど教養の何たるかを突きつけられたことはありません。このような会話をしてみたい、と心底思ったし、膨大な読書経験の中からこれと思う場面が引き出せるヴィンチェは尊敬しかできません。たくさん本を読んできましたが、自分の人生を象ってはいないなあ、としみじみ思ってしまいました。ミステリーばかり読んでるから仕方ないんですけどね。ヴィンチェの語りで文学の素晴らしさを改めて感じました。文学を学んでいた学生時代も思い起こされ、素敵な余韻に浸れました。こういう作品も読んでいきたいな、と思えています。そして、私

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    2022年03月21日
  • 読書セラピスト

    Posted by ブクログ

    教職の仕事がうまくいかず、新しい仕事を始めたヴィンチェ。
    彼曰く、[女性に対して無責任]な主人公は、読書セラピストとして、女性に踏み込んだ助言をして顧客を怒らせてばかり。
    仕事では失敗が続き、不安を抱えながらの暮らしの中で、同じアパートに住む老婦人の失踪事件に引き寄せられるように手がかりを集め紐解いていく。
    イタリアの街並みの様子や、彼の質素な暮らしを感じる描写から、隠されていた事実が明らかになった時のヒヤリとした静かな感覚は、予想外の恐ろしいものでした。
    読書好きな方、ちょっと変わった推理モノを手に取ってみたい方にオススメです。

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    2022年11月08日
  • 読書セラピスト

    Posted by ブクログ

    表紙がハマスホイという時点で買ってしまうわけですが、”読書セラピスト”ってちょっとマユツバ(すみません)などと思いながら読んだ。だって、職業として成り立たせるのは相当難しいよね。まあ、本を紹介するセラピスト、ということで。

    ミステリ度は弱いと思うけれど、ミステリ仕立ての読書案内、として面白かった。本の選択も幅広く、意外なものもあるし。出てくる本を知らなくても楽しめるとは思うが、でもやっぱり『ウェイクフィールド』は読んでいたほうが、より意味付けが深まるんじゃなかな。

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    2022年02月26日
  • 読書セラピスト

    Posted by ブクログ

    題名からしての推測を大きく離れた読後感。
    スタジオを開いたコルソの最初の客はパロディ夫人(ここでなんか笑えるところ)汗顔の時間となった最初のセラピーはコルソの心に澱を残した・・で後日上がった死体。夫に嫌疑~その後は操作や背後事情の語りが無く、コルソの商売ぶり?が淡々と続く。
    乾いた語りながら コルソの教養の凄さに圧倒されるばかり。
    まるで手相観のお婆さんの様に「読んだ本の履歴を聞くだけ」ばっちりの相性本を推奨できるという天才肌。

    とはいうものの、ド・パルデュー似を数か所で呟く彼・・装丁からすると細身イケメンのイタリア人と結構のずれが有る。
    読書セラピストという民間資格が有る無は別として、この

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    2022年11月02日
  • 読書セラピスト

    Posted by ブクログ

    ローマのアパートで読書療法のスタジオを開いたヴィンチェ・コルソを訪れる文学に救いを求める女性たちに適切と思われる本を紹介する物語。アパートに引っ越してきて2週間後、近所の老婦人パロディの失踪事件が発生し、真相を探ることにもなる。物語のストーリーよりもクライアントに勧める様々な本、未読の本に興味をそそられる。

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    2022年05月13日

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