作品一覧 2024/03/01更新 老いと寿のはざまで ―人生百年の健やかを考えるヒント― 試し読み フォロー 寿命遺伝子 なぜ老いるのか 何が長寿を導くのか 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 森望の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 老いと寿のはざまで ―人生百年の健やかを考えるヒント― 森望 いま日本は超高齢化社会とも人生百年時代ともいわれる。アンチエイジング、脳トレ、健康食、サプリメント。書店には数々の健康指南書に加えて、老化研究の解説書も多い。中には「老化は病気である」とするものもある。しかし、老化は病気ではない。老化が病気であれば、すべての老人が病人になってしまう。決してそうではな...続きを読むい。サーチュインやラパマイシンだけで老化を克服できるわけではないし、それだけで老化のすべてが見通せるわけでもない。いかに長寿化サプリを追いかけても、老いの幸せは別のところにある。健康長寿を願うのはいい。しかし、目先のアンチエイジングに翻弄されずに、人生を大きくとらえて、身体の健康だけでなく、意識や脳の健康も含めて、人生百年時代の老いの幸せを「自分の頭で」考えてみよう。こうすれば老いは防げるとか、こうすれば長寿になるとか、ある意味では短絡的な結論はない。しかし、最新の老化研究をベースにしながらも、その詳細には立ち入らず、健康を身体面だけでなく、脳を含めた精神性や人生を俯瞰した大きな捉え方をする中で、脳内思考を一歩深める、自分で自分の脳を活性化する、そんな「考えるヒント」は満載。著者はすでに定年を迎え、古希も近い。若い時から老化研究者だったが、それがいつのまにか真の老化研究者になった。そして、老化脳研究を続けてきた脳が、いま完全に老化脳になっている。これは人生百年の健やかを探る、老化脳による老化脳のための至極のエッセイ集。【目次】 第1章 共に生きる 第2章 ひとすじの道 第3章 天の川 第4章 脳ありてこそ悩める 第5章 老いと寿のはざまで 第6章 脳からのアンチエイジング Posted by ブクログ 寿命遺伝子 なぜ老いるのか 何が長寿を導くのか 森望 寿命は遺伝だけで決定されるものではない。いろんな原因が重なって決定される。ただ長く生きればいいというものではない。その質を考えるべき。 Posted by ブクログ 寿命遺伝子 なぜ老いるのか 何が長寿を導くのか 森望 関連基礎知識が無い人でも、それなりに関心を持った相手が読み下せるように、かなり工夫して書かれたとの事。そうなんだろう…。ある1面から制御しようとした場合に、押すと引くが必要。これが何段階も多数重なって、生体としての1視点からの結果が出る。その全てか遺伝子に書かれ、未だ多くの不明を伴いながらも、対応す...続きを読むる蛋白質が関与している。生体は同時に多くの生化学事象を伴い、生体の状態自体も変化していき、遺伝子の作用の仕方も変わっていく…。まぁ何とややこしい。登場人物が過剰なミステリーを読んでいるかのようだった。 Posted by ブクログ 寿命遺伝子 なぜ老いるのか 何が長寿を導くのか 森望 寿命と老化に関係する12個の遺伝子が各章で解説されている、 フレンドリーで読みやすそうな表紙だが、いざ読んでみると結構基礎知識が要求されるハードな内容。高校生の時にちゃんと化学を勉強しておけばよかった。 一つ心に残ったのは「研究とは誰もが見ているものを見て、誰も思いつかないでいることを考えぬくことだ...続きを読む。」というある科学者の言葉。これは研究に限らず通用するだろう。 Posted by ブクログ 寿命遺伝子 なぜ老いるのか 何が長寿を導くのか 森望 寿命遺伝子、そんなものがあるのだろうか? そんな疑念のもと、本書を読み始めた。 化学が苦手な人には挫折間違いない構成であるが、延々と続く解説や続々と登場する遺伝子名称に辟易することなく、遺伝子探索のドラマと見れば、醍醐味が感じられる。DNAの末端には、'テロメア'と呼ばれる部分があるが、細胞分裂のた...続きを読むびに、その長さが短縮されていき、遂には分裂が止まる。これが細胞の老化。体の各所でこの変化が起きているという事実。ヒトゲノムの解読の結果、人間の遺伝子数は3万個程度あることがわかったが、線虫やショウジョウバエでも2万数千個あり、大差がないという驚くべき事実。知性の仕組みの謎は深まる。 このことより、実験のし易さから、これらのモデル生物を使って進めた結果、わずか12種の遺伝子が寿命に影響を与えることを突き止めた。その努力の傾注は凄い。遺伝子が変異(機能が抑制)することで寿命が延びる'老化遺伝子'、逆に変異することで寿命が縮まる'長寿遺伝子'。この変異のスイッチに個人差や生活習慣が関わってくる。分子レベルの話からストンと落ちてくる繋がりに納得感が得られ、生活態度を再考させられた。 Posted by ブクログ 森望のレビューをもっと見る