【もし私が命を落とすとしたら、そこはまだ誰も見たことがない、この世で最も美しい場所のはずだ】(文中より引用)
南極の氷山の下、ユカタン半島のシンクホール、ケイマン諸島の小さな泥沼――。そこに広がっているのは、酸素も光も届かず、人間の侵入を拒む空間、水中洞窟だ。地球内部に広がる水脈を辿ると見えてくる
...続きを読む驚くべき世界とは・・・。死と隣り合わせの危険な冒険の数々を、女性洞窟ダイバーの先駆者である著者がスリリングに描く(新潮社より引用)。著者は、映画の技術指導も務めるジル・ハイナース。訳者は、自身の小説作品も世に送り出している村井理子。原題は、『Into the Planet: My Life as a Cave Diver』。
読者のほとんどが未経験であろう水面下の世界へと連れ去ってくれる魅力的な一冊。水中洞窟の数々をめぐる冒険譚として興味深いことはもちろんですが、ダイバーを始めとする人々が直面する人間ドラマにも感動させられました。
挿入された写真の美しさも☆5つ