ユーザーレビュー ユーゴスラヴィア現代史 新版 柴宜弘 学生時代に20回は読んだであろう本書、新版が出るということで飛びつき、販売直後に新品を購入し、元柴ゼミの先生方が主催するオンライン読書会(講演会に近い)に参加した。お世話になった教授とも再会でき、貴重な会だった。本の内容としては、やはりボスニア紛争以降が盛り込まれており、他書で補完するしかなかったコ...続きを読むソヴォ紛争やマケドニア紛争についての記述が充実した。まさにユーゴ現代史の決定版といえる。 Posted by ブクログ ユーゴスラヴィア現代史 新版 柴宜弘 およそ19世紀頃からの旧ユーゴスラヴィア地域の歴史について、コンパクトにまとめられた新書です。 1996年の旧版から25年の時を経て新版として刊行されています。 旧ユーゴスラヴィア地域の複雑な近現代の歴史を改めて復習できたとともに、現時点で理解できていない点やもっと知りたいことも明確になりました。 ...続きを読む 客観的な記述ながらも、どこか文章の端々に、著者の柴先生の、旧ユーゴの地域や人々への愛や未来への希望が込められているのが感じられるのも良いです。 新書という形態の制約からだと思いますが、参考文献リスト(特に、本文中に言及のある具体的な研究の出典の記載が無いこと)や索引が無いのが唯一残念な点でした。 Posted by ブクログ ユーゴスラヴィア現代史 新版 柴宜弘 旧ユーゴスラヴィアの事を全く知らなかったのが、ほとんど知らないくらいになれたかもしれない。もう少し勉強してからまた読んでみたい Posted by ブクログ ユーゴスラヴィア現代史 新版 柴宜弘 一人旅の際にコソボのプリズレンとプリシュティナを訪問した。私は街の人々のあたたかさに強く惹かれるとともにこの人たちの辿ってきた歴史を知りたくなった。 はじめはユーゴ全体ではなくコソボに関する歴史が知りたかったのだがコソボやコソボ紛争に関しては一般人の私が読めるような資料がとても少なく、結果的に辿り...続きを読む着いたのが本書であった。 本書を読むにつれ、まず当初私がコソボを単体で理解しようとしていたことが大きな間違いであったことを理解した。コソボを含めた旧ユーゴスラビア地域の国々は旧ユーゴスラビア以前の歴史から理解する必要があったようだ。 本書を読んでいるともし自分がユーゴに生まれていたらということに思いを巡らせずにはいられない。日本人の両親から生まれた私は生まれてからずっと日本に住み、自分が日本国民であることを疑問に思ったことはないし、疑問に思うきっかけにすら出会ったことがない。一方でもし自分が旧ユーゴスラビアで生まれていたら、自分ははたしてどの国の何者だという確固たるアイデンティティを保持していただろうか。例えば両親がユーゴスラビアの別々の国出身で民族も異なる。家の近所にも別の民族の人がたくさんくらしている。そして彼らは当然のように自分と違う言語を話す。もし自分がそんな環境にいたら、自分のアイデンティティを持つことはとても難しいような気がする。 Posted by ブクログ ユーゴスラヴィア現代史 新版 柴宜弘 現代史というよりは近代史からの流れで、なんとなく説明されてきたセルビア悪というような形ではなく、事実を多面的に公平に説明されている点が非常に分かり易く且つ気持ち良く読め良かったです。それにしても非常に複雑な問題、、、 刊行をまえに亡くなられた柴先生残念です。この地域の今後には是非注目したいです。 Posted by ブクログ 柴宜弘のレビューをもっと見る