ドュニ・カンブシュネルの作品一覧
「ドュニ・カンブシュネル」の「デカルトはそんなこと言ってない」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ドュニ・カンブシュネル」の「デカルトはそんなこと言ってない」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
デカルト研究者の大家(翻訳者の師匠)における、デカルト「入門書」。
入門書とは紹介されているけれども、デカルト一般として流布している「心身二元論」や「コギト・エルゴ・スム」などの前提知識がないと厳しい内容かな。その常識を矯正するという試みが本書の論旨となっているので、中級者向けといった印象。
デカルトの理性至上主義で冷徹な印象がなんとなくあったけど、本書を通して「情念」や「身体」といった面にも重点を置いていたのではという主張には目を見張るものがある。上澄みだけをくみ取って知った気でいることの浅はかさと危うさを学問によって突き付けてくれる心地よさを感じる。
とはいってもデカルトの一般的な概
Posted by ブクログ
2021年8月に初めて「方法序説」を読み、「ひょっとしたら、近年最もネガティブな評価の与えられている哲学者の一人ではないかと思っている」などとここで書いたら、偶然にも次月にこのような訳書が出版されていた。「物事が真たりえる基準」それ自体を深く検討したほとんど唯一の哲学者デカルトは、明晰さと判明さを重んじ自らの原理を絞り込んだために、後世の読者の間にその思想はシンプルな言説で要約可能だという誤解をもたらした。現代におけるデカルト研究の第一人者である著者は、本書で21の典型的なデカルト解釈を例示し、直接の一次資料を引用しながら、その要約的な言い換えやクリシェに含まれるノイズを取り除いてゆく。