フランシスコ・X. ストークの作品一覧 「フランシスコ・X. ストーク」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします! 作者をフォローする フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
ユーザーレビュー マルセロ・イン・ザ・リアルワールド フランシスコ・X. ストーク / 千葉茂樹 発達障害を持つ主人公が、普段通う施設を離れて、実社会へ踏み出し、いろんな経験の中で自分と向き合い成長するお話。 主人公マルセロの頭には音楽が鳴っている。クラシックだ。その曲が小説のところどころに出てきて、バッハなど、曲の雰囲気が小説の良さを引き立てる印象。 守られた施設を離れて、マルセロは社会の嫌な...続きを読む部分や、どうしようもない部分を垣間見る。それをマルセロなりに咀嚼し、成長につながっていく。 私にはマルセロの日々が、とてもしっかりとした足取りのように思えた。目を逸らさず、自分を見失わずに現実と向き合っていくマルセロは、果たして私の人生はどうか?と問われるものでもあるような気がした。 作品の全体的な印象が好き。 Posted by ブクログ マルセロ・イン・ザ・リアルワールド フランシスコ・X. ストーク / 千葉茂樹 よくある障害者の目線で世界を見ると、というものではなく、ミステリーの要素もあって、約400ページを一気読み。 Posted by ブクログ マルセロ・イン・ザ・リアルワールド フランシスコ・X. ストーク / 千葉茂樹 アスペルガーに近い症状を持つマルセロが、父の要望で、夏の間法律事務所でアルバイトをすることになる。知性は高いけれど物事へのこだわりが強く、コミュニケーションが苦手なマルセロにとって、これまで通ってきた養護学校の温かな環境から出てリアルワールドに飛びこむのは大きなストレスだ。 じっさい、行ってみると、...続きを読むアクの強い弁護士秘書たちやら、いけすかない弁護士のいけすかないどら息子やらがいたりして、摩擦のたえない日々。それでも同じ部署で仕事を教えてくれるジャスミンという少し年上の女性は、思ったことをずばずば言うけれど、包み隠すところがなく、マルセロにとっていちばん理解しやすい、気を遣わなくてすむ存在になる。 そうこうするうちに、事務所のゴミ箱から拾った1枚の写真をもとに、マルセロは事務所が闇に葬ろうとしている大きな問題があることに気づく。それを解決することは、自分の父親を危うい立場に追いこむことにつながる。人生ではじめて大きな板挟みにおちいったマルセロは、はたしてどうするのか……。 ゆるやかなミステリ仕立てのストーリー自体でもさることながら、マルセロが言葉の表の意味と裏の意味を深く考えながら、物事の真の意味を知ろうとする、その誠実な語り口調がとてもいい。わたしたちはふだん、とてもざっくりと、いいかげんに周囲のことをわかったつもりになって、適当に流しているのだけど、なにひとつゆるがせにしないようにすると、とても大変で、でも同時にほかでは味わえないおかしみや、正面突破ならではの痛快さが生まれてくる。 ストーリーには関係ないところにも美しいやりとりや場面がたくさんつまった、すばらしい作品だった。 Posted by ブクログ マルセロ・イン・ザ・リアルワールド フランシスコ・X. ストーク / 千葉茂樹 SL 2022.2.24-2022.2.27 発達障害を持つ主人公の視点から語られる、ひと夏の大きな成長の話。 父親はマルセロに「わたしを信頼できなかったのか」と聞いたが、父親がマルセロを信じていなかった。マルセロがまさかこんなことを見つけて、正確に状況を把握するとは思っていなかったんだと思う。そ...続きを読むの後のマルセロの行動の前に、マルセロが起こっていることを理解するとは思いもしなかったのではないだろうか。 この作品を親の視点で読んでしまうことに気がついて、ひそかに愕然とする。 マルセロが、自分のことをアスペルガーだというと本当にその症状を持つ人たちに迷惑をかけると感じているというくだり。素晴らしいと思った。 昨今、何でもかんでも発達障害で片付けて、本当にその症状で苦しんでいる人のことをもっと真剣に考えたら、とよく思っていたから。 Posted by ブクログ マルセロ・イン・ザ・リアルワールド フランシスコ・X. ストーク / 千葉茂樹 自閉症スペクトラムのマルセロが、守られた養護学校を出て、父親が経営する法律事務所で夏のバイトに。様々な人々と触れ合いながら、健常者の社会で力強く生きてゆく。 Posted by ブクログ フランシスコ・X. ストークのレビューをもっと見る