作品一覧

  • ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ
    4.5
    1巻1,782円 (税込)
    バスク文学の新星による珠玉のデビュー作 著者と同名の語り手は、バスクの中心都市ビルバオから、講演する予定のニューヨークへ向けて飛行機で旅立つ。心に浮かんでは消えていく、さまざまな思い出や記憶……祖父の船の名前をめぐる謎。スペイン内戦に翻弄されたバスクの画家アウレリオ・アルテタと、ピカソの《ゲルニカ》にまつわる秘話。漁師として世界各地の海を渡り歩いた父や叔父たちのこと。移民や亡命者たちのささやかな人生。新たな家族への思い。そして今書いている小説のこと。無数に繰り返されていく連想の働きによって、それぞれのエピソードがまるで漁網の目のように編み合わされていく。 本書はスペイン国民小説賞を受賞、国際的にも注目され、これまでスペイン国内外の14の言語に翻訳された。失われゆく過去を見送りながら、新たな世界へと船出していく、バスク文学の旗手による珠玉の処女小説。
  • ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ

    Posted by ブクログ

    白水社『「その他の外国文学」の翻訳者』で紹介されていました。ビスケー湾岸でスペインからフランスにまたがる地域がバスク地方になるらしいです。スペインが独裁政権だった頃は使用が禁止されていたバスク語で書かれています。翻訳の金子さんがバスク語から直接日本語に翻訳されているとのことでした、バスク語→スペイン語→日本語では伝わらないことがあるらしいです。

    小説の主人公はキンメル・ウリベで作者本人です、この小説の取材と構想をねっているところが綴られていきます。というか小説の準備段階が本編となっていて、読者はそれを読んでいくことになっていきます。なんだか技術的に難しいことをキンメリ・ウリベはしているんじゃ

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    2023年04月02日
  • ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ

    Posted by ブクログ

    ビルバオからニューヨークへ向かう旅の時間軸の上で、主人公が連想し、思い出す記憶が次々にあらわれ、主人公と彼の父と祖父の歴史が語られる。つまりバスクの歴史が語られる。たくさんの人々が彼に語った内容が打ち寄せる波のように次々にページにあらわれる。時々戻って読み返して確認する。たくさんの人々の証言が、主人公=著者を通して現実の重みとともに伝わってくる。不思議な感覚の小説。
    バスクの近現代史の知識が少しあるとなお良いし、これをきっかけに調べても良さそう。

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    2021年08月21日

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