デザインのお勉強。
少しでも不安があるなら、斬新さよりも標準的であることを優先しよう。アイコンはスタンダードなものにし、オリジナリティはほかで出せばいい。
製品やサービスのデザインでは、ユーザーのさまざな感情を考慮することが大切になる。つまり、商品を使うユーザーがどんな気持ちになるかを考えようということだ。もっと言えば、デザイナーは顧客の心の奥底にある目標と願望、さらには最大の恐怖を理解する必要がある。
ユーザーの心にすぐさま訴えかけるもの、長きにわたってユーザーを助けるもの、そして彼らの心の奥底に眠る人生の目標を呼び覚ますもの。その三つを見つけ、活用できれば、意思決定のプロセスで極めて重要な感情のレベルでユーザーの心を掴める。
■体験のシックス・マインド
言語:顧客はどんな言葉を使ているか。使っている言葉はどのくらい洗練されているか。
意思決定:顧客は何を達成したいか。判断のためにどんな情報を必要としているか。
感情:今、顧客は何を感じているか。達成したいと思っている、あるいは恐怖を感じている人生の大きな目標は何か
記憶:顧客は過去のどんな経験をつかって今回の経験を理解しようとしているか。物事をどう分類しているか
視野/関心:顧客は何に興味を惹かれているか。何を探しているか
空間認識:顧客は自分が体験のどこにいるかを把握できているか。どうサイト内を移動すればいいと思っているか
■視野:何を見ているか
・顧客の目はどこを見ているか
・顧客が探しているものは判明したか。しなかったなら、理由はなぜか。見つける際のハードルは何か
・探しているものへの顧客の関心を向けるため、どんな新しいデザインが考えられるか
■言語:ユーザーの言葉遣いを知る
・ユーザーはどんな言葉を一番使っているか
・その言葉に、どんな意味を持たせているか
・使っている言葉の専門性のレベルから、どの程度の専門知識があると推察できるか
・自分たちはユーザーと同じ「辞書」を使えているか。ユーザーにとってわかりにくい専門用語を使っていないか
■空間認識:ユーザーの移動に関する想定を知る
・ユーザーは自分がどこにいると考えているか
・どうすればA地点からB地点へ行けると考えているか
・次に何が起こると考えているか
・どんな想定を持っているか。その想定の土台となっているのは何か
・その想定と、商品の仕組みはどう違っているか
・そうした想定がもたらすインタラクションデザイン上の課題は何か
■記憶:ユーザーの想定とギャップの埋め方を掴む
・ユーザーはどんな参照の枠組みを用いているか
・何が見つかると思っているか
・システム全体の仕組みについて、どんな想定を持っているか
・どんな固定観念やメンタルモデル、論理構造が想定に影響しているか
・ユーザーの固定観念と、専門家の論理や固定観念とはどう異なっているか
・ユーザーの想定に合わせるには、どんな変更を加えればいいか
■意思決定:ユーザーの残した手がかりを追う
・ユーザーが達成しようとしていることは何か
・全体的な意思決定の流れはどんなものか
・意思決定と問題解決に向けてどんな事実を必要としているか
・問題解決の各段階へ到達するために何をする必要があるか
・ユーザーが問題に圧倒され、「サティスファイス」しているように見えるのはいつか
・問題解決の途上で自然と選びたくなる「賢明な」選択肢は何か
■感情:ユーザーの隠れたリアルに目を向ける
・製品やサービスを使うユーザーが味わっている直接的な感情は何か
・ユーザーの自己認識など、人となりに関連するコメントはどれか
・ユーザーの人生の目標は何か
・一番恐れている事態は何で、その理由はなぜか
・深いレベルでのユーザーはどんな人間か
・目標を達成したいと感じている要因は何か