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作品一覧
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3.9僕の姉は怪談作家だ。本名にちなんだ呻木叫子というふざけた筆名で、専攻していた民俗学でのフィールドワークの経験を生かしたルポルタージュ形式の作品を発表している。ある日姉の自宅を訪ねた僕は、密室の中で両瞼を己の髪で縫い合わされて昏睡する姉を発見する。この常識を超えた怪事件は、彼女が取材中だった旅館〈影踏亭〉に出没する霊と関連しているのか? 姉を救う手掛かりを求めて宿へ調査に出向くことにした僕は、宿泊当夜に密室で起きた殺人事件の容疑者となってしまい……第17回ミステリーズ!新人賞受賞作ほか、全4編を収録。/【目次】影踏亭の怪談/朧トンネルの怪談/ドロドロ坂の怪談/冷凍メロンの怪談/解説=朝宮運河
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-僕の姉、梅木杏子は本名をもじった呻木叫子というふざけた筆名で実話怪談を執筆している。年末、姉が単身で住む東京のマンションを訪れた僕は、粘着テープで拘束された上、意識不明となっている状態の姉を発見する。その両瞼は彼女自身の髪によって縫い合わされていた――この異様すぎる事件は、姉が取材していた「午前2時17分の不在着信が告げる予言」という怪談に端を発するのだろうか? 僕はその怪異が起きた「K亭」という宿を訪れるが、そこで待ち受けていたのは、この世の者が為したとは思えない、おぞましくも謎めいた密室殺人事件だった。第17回ミステリーズ!新人賞受賞作。/第17回ミステリーズ!新人賞選考経過、選評=大倉崇裕 大崎梢 米澤穂信/(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.103』(2020年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。)
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ心霊現象があるどころか、何人もの犠牲者が出た最恐の幽霊屋敷、旧朽城家。その中には名の知れた霊能者も。一見、普通の小綺麗な一軒家なのは、家主が幽霊屋敷と公言した上で借家として貸し出しているから。探偵獏田は友人でその家を管理している不動産会社の尾形に、屋敷の過去の事件について調査して欲しいと依頼される。
序章で尾形が語る幽霊屋敷での事件を聞いただけで「うわぁ」と思うのに、続く一〜五章で関係者視点で過去の事件のあらましが語られて、その禍々しさと犠牲者の数にひたすら驚愕。二章で登場するライターの鍋島が著した本の抜粋が時折差し挟まれ、どうやら最初に住んでいた霊能者朽城キイが各地心霊スポットで壺に封じ込