作品一覧 2023/11/20更新 介護者D 試し読み フォロー 清浄島 試し読み フォロー ともぐい 試し読み フォロー 鳩護 値引きあり 試し読み フォロー 1~4件目 / 4件<<<1・・・・・・・・・>>> 河﨑秋子の作品をすべて見る
ユーザーレビュー ともぐい 河﨑秋子 壮観で圧巻されました。 この手の時代物は読むのに時間がかかるのですが、本作はずーっと引き込まれました。 山暮らしをしながら相棒の犬と狩りをしながら生きる渋い仙人的な山男の話 時代は日露戦争前で舞台は北海道の山 最初は淡々と獣を狩って山の一部となり静かに暮らすスタイルだが、他所から熊が来るところか...続きを読むら物語は展開。その熊との格闘、その熊を殺した若く強い熊との格闘、そして出入りしていた屋敷で働いていた盲目の女性(陽子さん)を貰って山での同棲生活と物語はドンドン展開していって最後は陽子さんにまさか殺される 現代社会で暮らすわたしには到底できないがなぜか主人公には惹かれる Posted by ブクログ ともぐい 河﨑秋子 現代社会で衣食住にそれほど困ることもなく、生々しい生活などしていない、したことのない私でも、生きるために生きた熊爪の気持ちがこんなにも胸に迫る。 太一を助ける場面、熊との対峙、息をするのも忘れて読み進め、熊爪が息をする場面で自分もほぅっと息をする。目の前で起こっていることを見ているような圧倒的な描...続きを読む写にグイグイ引き込まれました。 後半は平家物語の冒頭を思い起こすような栄枯盛衰の中、熊爪の運命に静かに向き合い、見届けたような気持ちになりました。 肉体的、精神的に強かろうと弱かろうと、誰も彼もが風の前の塵におなじなのだと。 ただ、最後に自分で自分を納得できるくらいにはしたい。 Posted by ブクログ ともぐい 河﨑秋子 ハードボイルド小説でした、始めは。 明治の世。 熊爪という名の男は山奥に住み、猟をして暮らしている。自分が食べて、残りの肉や毛皮などは町に売りに行き、米や銃弾を買う。その暮らしが熊爪の全て。それ以外の行動、感情はすべて無駄なもの。 しかし、町へ出るということは他人と関わるということ。その関わりの中...続きを読むで熊爪の中の何かが少しずつ変わっていく。温もりがほしいとさえ感じ始める。 ハードボイルドだった小説がここから急に湿度を持ち始めます。変わり始めた自分が、何者なのか分からなくなってくる熊爪。そんな自分は、はんぱもの、でしかないのか? “ともぐい“とは、獣同士のことなのか、獣と熊爪のことなのか、いやそうではなかった‥‥ 圧倒的な力強さで読者の心を掴んで離さない、そんな作品でした。 Posted by ブクログ ともぐい 河﨑秋子 陽子をもらうタイミングがもう少し早かったら、ラストはどうなっていたのだろうか。未来に思いを馳せる気持ちが芽生えたところで、この結末はせつなかった。自然や猟の描写が超リアル。特に太一への応急処置は、もうすごかった。熊爪の雪解けような感情の変化を追うのが楽しかった。 Posted by ブクログ ともぐい 河﨑秋子 いつかは読んでみたいと思っていた河﨑秋子をついに読んだ。 直木賞「ともぐい」に圧倒された。山に生きる猟師が鹿を仕止め、解体し、毛皮や肉にする場面からぐいぐいと引きづられっぱなしだ。赤毛の熊を倒すところで終わっても満足できた。はたして熊爪の死まで描く必要があったのだろうか。 Posted by ブクログ 河﨑秋子のレビューをもっと見る