人間誰しも、辛い思いや、悔しい思い、理不尽な経験などをすることがある。
そんな経験があるからこそ、誰かと繋がることができるとすれば、その経験に、良いも悪いも評価はできない。
この本を読んで、辛い経験があるからこそ、人と繋がるきっかけになるし、また誰かとの関係に絆が生まれるのかもしれないと思わされま
...続きを読むした。
居場所がほしい、という胸にぴりっとくるようなタイトルです。
でも、この本には、読んでいる人にわかって欲しいという思いよりも、この本を読むであろう、辛い経験の持ち主の人々すべてに寄り添うような温かさが溢れています。
不登校の経験も、柔らかく書いていますが、とても具体的で、場面が容易に思い浮かべられました。
辛い思いをした浅見さんですが、この本で驚くべきところは、その後の彼の人生の辿り方だと思います。
自分と同じような経験をしている人を探しに行き、彼らと団体を立ち上げ、不登校の人たちのための活動をし始めるます。
いろんな人たちと出会う中で、浅見さんはいろんな発見をしていきます。
発見の仕方がとても本質的。
そこからの活動内容の発想も、とても建設的なんです。
自分の経験を、こんなふうに意味づけして、他の人の心を楽にするために、こんなふうに活動できるんだと、読みながら感激していました。
わたしも浅見さんとなら会ってみたい、そんなふうにも思いました。
自分の辛かった経験と向き合い、目の前の人と誠実に向き合おうとする、そんな人柄が垣間見えます。
不登校経験がある人だけではなく、人に言えない辛さを抱えた人に読んで欲しい本です。その経験を、建設的な方向に向かわせるような本です。