今日、GAFA は圧倒的な力を背景に、個人や社会、国家に影響を及ぼしている。その弊害とは?巨大IT企業(ビッグテック)の「負の側面」を暴く書籍。
ビッグテックは、とめどなく力を増している。その一方で、民主主義はどんどん不安定になっている。
・2018年までにグーグルとフェイスブックがインターネット
...続きを読むの広告市場の60%を占めた。結果、民主主義にとって重要な、信頼できる情報を提供する新聞や雑誌は力を失った。
・ビッグテックはアメリカ国内で、顔認証技術を警察に売るなど、州や国と共に、監視国家もどきをつくりつつある。
ビッグテックは、自分たちにとって有利な組織を支援している。例えば、民主党と共和党の両方に資金援助を行っている。また、学術界でも、ハイテク関係の研究のスポンサーを務め、その見返りに、学者から都合のいいコメントを求めている。
ビッグテックは、ネットワークの力で市場を支配しているが、独占企業として問題視されない。それは、「価格をつり上げない限り、市場を支配する企業でも独占にはあたらない」との考え方が、法的に支持されているからだ。つまり、彼らのビジネスモデルは価格を上げる必要がないため、独占企業にはあたらない。
ビッグテックは、多くの富を生み出しているが、時価総額に比してわずかな雇用機会しか生み出していない。むしろ、雇用機会を破壊している。
ビッグテックの製品やサービスは、依存症を引き起こす。それらは、ユーザーの利用時間が長引くように“デザイン”されている。そのテクロノジーは、人と社会の関係を変え、生産性を損ない、子供たちの脳に悪影響を与える恐れがある。