投げかけられた言葉に対して真剣に受け取らなかったがために友達を失った女の子と、その友達の弟のひと夏を切なく情感的に描いたお話。
主人公の桃には小学校のころからずっと一緒だった一番の友達がいた。
その友人小夜は中学に入っても高校に上がってもずっと一緒だと思っていたがある日突然桃の前からいなくな
...続きを読むった。
歩道橋で事故にあい亡くなったのだった。
周りの人たちは不幸な事故だと思っていたが桃にはそう思えない理由があった。
実は小夜が亡くなる前に彼女から告白されていたのだった。
青空の下いつものように一緒に下校していた二人だったが小夜の様子が少しおかしい。
その時彼女が「桃のこと好きかもしれないって言ったらどうする」と真剣な目をして言ったのだった。
それに怖気づいた桃はとっさに何気ない冗談として流したがその後待ち合わせ場所の歩道橋で事故にあったのだった。
葬儀に参列する桃は気が重い。
そんな彼女が久しぶりに出会ったのは佳一郎だった……。
全体的に流れる切なさと空の青さや高さが情感的に伝わってくるような作品だった。