一般的な恋愛小説かと思いきや、DVを繊細に扱ったリアルな恋愛小説だった。
主人公リリーは、聡明で明るい女性。そんな彼女は自分の父の葬儀のあと、脳神経外科医のライルと出会い恋に落ちる。2人は順調に愛を育むが、ちょっとしたことが原因でライルがリリーを殴り、お互いのトラウマを引き起こすことになる。それは
...続きを読むリリーの父がDV男であったこと、ライルは自分の兄を誤って銃で殺してしまったことだった…
そんなあるとき、とあるレストランでリリーたちはアトラスに再会する。アトラスは昔ホームレスのときに、リリーに助けられて恋に落ちた過去があった。アトラスはリリーの傷ついている姿を見て見ぬふりができず何とか支えようと努めるが、ライルが彼に嫉妬心を抱きリリーに近づけないようにする。
しかしリリーはライルに3回目の暴力を受けられたときに、ライルの元を離れアトラスに助けを呼ぶ。そこで連れていかれた病院でリリーの妊娠が発覚し、リリーは途方に暮れる。
リリーはその悩みを周りに打ち明け、出産を機に離婚することを決意した。そしてリリーは、我が子エマとライルの面会に向かう途中で遭遇したアトラスを追っかけて、最後2人は気持ちを確認して抱き合ってラストを迎えた!!
本作を通して、DVの本質を知れた気がした。
DVを受けたら別れたらいいと思っていたけれど、そんな簡単な問題じゃなくて、リリーみたいに自分のこと身近な人のことをしっかり考えて、考えて答えが出るようなセンシティブな内容だと強く思った。
あとは周りに助けを呼ぶ強さを持つこと、抱え込まないこと。絶対に助けてくれる人はいるから、諦めないで頼ることは大切だと思う!!
リリーに出会えて良かった。
続編も楽しみ