女性の教育(性教育含む)、都市化、脱宗教化が進むと出生率が下がり、人口置換水準2.1かそれ以下になっていくことを様々な統計や世界中でのヒアリングから論じた本。
・韓国、ケニア、インド、ブラジルなどの中興国〜途上国でも押し並べて出生率が下がっている。
・移民を吸い寄せるアメリカでも、移民二世の出生率は
...続きを読む一世より低く、黒人やヒスパニックでと白人の出生率も一般に思われているほどは離れていない。
・田舎では子供は労働の担い手だが、都市では労働力にならず、土地も高く親の求める教育水準も高いため少子化が進む。
・カナダは歴史的に辺境にあり人口が足りないため東欧などから移民を誘致していたことから、元々国のアイデンティティが希薄。加えて、教育レベルが高くカナダですぐに職にありつけるような優良な人材を多く受け入れてきたため、融和的。
・都市化と人口減少は環境負荷を減らす方向に向かう。(ニューヨーク州の一人当たり二酸化炭素排出量は全米で最も低い)
・世界中の女性へのヒアリングが自分の実感と合致する点が多く、納得感のある本だった。
・ムスリムの国ではどうなのだろうか?トルコなどは出生率が下がっていそうだけれど、原理主義的な国は女性への教育を否定しているからまだまだかかるかも。