leadershipについて勉強している中、心理学について興味を持ち、この本を手にしました。
読んでみると、尊敬する先輩が使っていた手法でありました。
leadershipを発揮するためには必要なスキルである「心理学」について、初心者でもわかりやすく記載されていると感じました。
leadership
...続きを読むについては、相手の立場になって考え/行動することが需要であるため、この本を読み相手を理解することを身につけてくために、何度も読み返して、スキルとして定着させていきたいと思います。
「人を操る」最強の心理術
「嫌われる勇気」において、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と考えれているように、人生のあらゆる問題が対人関係にあるならば、対人関係の悩みを解決する学問の「心理学」で問題を解決できるはずである。
相手の感情を動かすには、「知能」と「知識」の両方が必要である。
「人を操る技術」を「どう機能するのか?」、「いつ、誰に、どのように使うのか?」を考えられる知能がなければならない。
「ミラーリング」 :相手にしぐさを真似て信頼関係を築くテクニック(類似性の法則:似た者同士は無意識的に仲良くなりやすい)
しかしこれは時間がかかり、遠回りになるので「相手との共通点探し」をすることがオススメ。相手の趣味や好きなものと自分の共通点を探して同意することで類似性を相手の意識に直接働きかけることができる。
・人間の脳には「理論脳」と「感情脳」があり、脳が活動するときは基本的にこの両方がバランスをとって機能している。
(例:仕事で大きなミスをして焦っていると、普段なら間違えないことでも間違えるようになる場合がある。それはいつもより仕事を早くやろうとしているからではなく、理論脳の機能が感情によって抑制されるから)
→人間の脳は、論理脳(合理的判断)と感情脳(感情的判断)を同時に機能させることができない
人を操るためには「相手を操る方法」だけでなく「自分を操る方法」が必要である。自分自身を操る方法として、感情に支配されない「サイコパス脳」になることをおススメする。
*サイコパス脳:感情の機能を一時的に抑制して、論理的に考える脳の領域を十分に確保して、論理的思考に基づいた合理的な判断ができる状態の脳にすること。 =論理脳のスイッチを入れれば良い
*サイコパス脳のつくり方*
1.サイコパススイッチを入れる
(ア)「なぜ?」と自分に問いかける
(イ)感情を書き換える
(ウ)プライドを定義する
2.サイコパス脳を鍛えるトレーニング
(ア)「好き」を言語化する
(イ)「マインドフルネス」を習慣化する
※サイコパス脳という感情に支配されない状態を24時間作ってしまうと、日常にある幸せに気付きにくくなってしまう。なのでスイッチを入れる方法を見出そう!
・「なぜ?」と自分に問いかける
感情的になりそうな状況で「なぜ?」という問いにより論理脳の活動を優位にする習慣をつくることで、緊張し焦ることが確実に少なくなる。
理想は「なぜ?」で相手の気持ちに理解を示し、「どうやって?」で今後のアクションを考えること。
・感情を書き換える
=感情的になることが分かっている相手と話すときに感情脳の活動を抑制する方法。
感情が生まれる仕組み:「刺激 →認知 →反応」
人間は刺激に対してどう認知(解釈)するかによって、反応が変わる。
例:(刺激)怒られる →(認知)期待されていると感じる →(反応)やる気が出る
(刺激)怒られる →(認知)自分はできない人間だ →(反応)しょんぼりする
このように認知が違うことで反応ことなる =感情は、認知を変えることで支配することができる
刺激が発生するたびに無意識の認知に任せて感情的になるのではなく、意識的に認知を書き換えて目の前の現実を捉えなおす(「リフレーミング」)ことを行う(「刺激 →認知 →反応」のモデルで分析)ことで感情的になることを抑えて、サイコパス脳を獲得することができる。
・プライドを定義する
プライドが高いと感情的に支配されやすく、論理的思考に基づく合理的な判断ができなくなってしまう。(また、自分の意見が間違っていて相手の意見が正しい時でも、「間違いを認めると自分の価値が下がる」と考えて、自分の間違いを認めることができなくなる。
これは人間の自己防衛反応であるが、同じように心にも自己防衛反応がある。
自分自身のプライドや自尊心、自己重要感が傷つけられそうになると、人間はそれを守ろうとして反発してしまう。(だから自分のプライドが傷つけれると、ムッとしてしまう)
プライドは持つべきであるが、重要なのは「どこにプライドを持つのか?ということ =「プライドを定義する」ということ。
その定義をするときに有効な手順となるのが「For me プライド」か「For you プライド」かである。
「For me プライド」は自分のためのプライドであり、それが傷つけられると感情的に反発しやすい。
一方で「For you プライド」は相手のためのプライドであり、それが傷つけられても良い意味で他人事なので、感情的に反発することが少ない。
自分のとる行動について、目的として「自分のため」「相手のため」という言葉を足して成り立つ方で判断することができる。
サイコパス脳を鍛えるトレーニング
1.好きを言語化する
このトレーニングは日常生活の中で「いいな」と思ったときに、自分自身に「なぜ、そう思ったのか?」を問いかけることで、論理脳のスイッチを入れて言語化する習慣をつくる
=感情脳の活動を検知したら、「なぜ?」という問いで論理脳のスイッチを入れられるようにする
このように感情のが活動したときに論理脳のスイッチを入れる習慣をつくっておくと、いざというときに自然と論理脳のスイッチが入りやすくなる。
自分自身の感情の動きを分析することで、相手の感情の動きをシミュレーションするトレーニングにもなる。
感じたことを言語化する習慣を身につけることで、どんな感情が起きたときも言語化しようとするため、必ず論理脳にスイッチが入り、感情に支配されることが少なくなる。
感情に支配され感情のままに行動してしまう前に、感じたことを無意識に言語化するようになっていたら、「今、感情的に動くべきでなはい」とブレーキをかけることができる。
2.「マインドフルネス」を習慣化する
「マインドフルネス」には、理論脳と感情脳の器(脳の領域)を大きくする効果がある。脳の器を大きくすることで、感情に支配されにくくなり、論理脳の機能も向上させることができる。
<やり方>
①背筋を伸ばして椅子に座り、目を閉じる
②ゆっくり3秒くらいかけて鼻から息を吸って、鼻から出すときも3秒くらいかける
③鼻から吸うときも鼻から出すときも空気の流れに意識を集中する。雑念が沸いてきたら呼吸に意識を戻す。
マインドフルネスは「意識を今この瞬間に置く」ことを目的としている。
人を操る3つの基本原則
信頼テクニックが効果を発揮するためには、信頼関係が築けているかが重要である。
例:「Door in the face」 →最初に大きなお願いをして、一度断れた後で、自分が「YES」と言わせたい本命のお願いをするという心理テクニック。初めに相手が断った罪悪感と、後で自分が譲歩した(ように見える)やさしさの合わせ技で相手からYESを引き出している。
これも相手と信頼関係がある前提で使うからこそ効果が出る。
人操る3つの基本原則
①相手の一貫性を理解する
②一貫性に基づくレスポンスを理解する
③「理論+α」で相手の頭と心を説得する
・論者の人柄による説得
・聞き手の感情による説得
・内容の論理性による説得
※いずれも基本原則のカギになっているのは、「相手を理解する」ということ。
①「相手の一貫性を理解する」ということは、共感力が必要ということ
「なぜ?」を繰り返して、相手がとった行動の原因について理解を深めていく必要がある。
相手の発言や行動を一つ一つ理解していく中で、表れる「一貫性」を理解する
一貫性は「行動原則」ともいえる、相手の発言や行動の根底にあるものである。
※「人間は合理的ではない」と言われているが、本当は「自分の持つ一貫性においては合理的」である。
「なぜなぜ思考」で相手の一貫性を特定する。
観察から立てた仮説を検証して、当てはめてみるTry & Errorの繰り返しによって、一貫性を特定する精度はどんどん高まっていくので、くじけずに「なぜなぜ思考」を続けてみる。
「ただ見る(see)のではなく、観察(observe)せよ」
②相手の一貫性が理解できたら、相手の一貫性に基づくレスポンスを予測する。レスポンスを予測するということは、相手の立場になって考えることである。
相手の立場になって考えるということは、自分自身の中に相手の一貫性を取り込んで、相手になり切ること
人間は基本的に、「自分の一貫性」や「べき論」に基づいて相手が行動してくれることを期待している。しかし相手に期待して裏切られると、普通の人は感情的になり、イラっとしてしまう。それは相手の一貫性に基づいて考えることをサボっているからである。
例:
人に仕事をお願いするとき、
①これをやってくれませんか?
②これをやってくれたら助かるのですが…
③これ、誰にもできないんだけど、できますか?
というように、言葉を使い分けている人がどれくらいいるだろうか?(相手が承認欲求に動かされやすいタイプの場合は、②の言い方で仕事を受けてくれる可能性が高い)
承認欲求に動かされやすいタイプであるとわかっていれば、それを満たす言葉や、何を期待しているかを伝えて相手に行動を起こさせる。
一般的に、人を動かすための報酬は「金銭的報酬」「精神的報酬」の大きく2分される。
相手がどちらに動かされやすいか見定めて、それに合わせた「エサ(報酬)で釣る」。
③人は、「論理+信頼関係」や「論理+情熱」というように、論理と感情を組み合わせることで動く。つまり「論理+α」が必要である。
アリストテレスの弁論術では、人を説得するための必要な要素を「論者の人柄」「聞き手の感情」「内容の論理性」の3つに落とし込んだ
(ア)論者の人柄による説得
そもそも人柄が良いとその人の話を鵜呑みにしてしまう。そのため優秀な営業マンは、まず「アイスブレイク」や「ヒアリング」という名目での信頼関係を築く雑談を必ず行っている。
人間は関心のある話題だと体が前のめりになり、机の上に自分の手を置く。そのしぐさをする話題を見つけるのだ!!
(イ)聞き手の感情による説得
説得に表現力をつけて説得することが有用であるが、プレゼンテーションでアピールしたいときは言葉に抑揚をつける。
伝えたいメッセージを強調することで「コントラスト効果」で相手に強い印象を与えるし、何度も繰り返し発言することで「単純接触効果」で内容を相手の無意識に刷り込むことができる。
(ウ)内容の論理性による説得
自分自身の話の論理が飛躍していないかをチェックする方法として、話の前後に「よって」「なぜなら」「だから」といって接続詞を入れて、論理構造が崩れていないかを見ることが効果的である。
(エ)「論理&人柄&感情」の3点セット
一般に「論理」を磨く人が多いが、ほかの要素(人柄&感情)が欠けているため、どんなに完璧な内容であっても、相手の頭は説得できても心までは説得できない。
あなたのプレゼンがなかなか通らないときは、「論理&人柄&感情」のうちどれが足らないかを見直してみる。
相手から「YES!」を引き出す11のプレゼン&営業術
①相手を理解するから自分が理解される
「理解してから理解される」7つの習慣の「第5の習慣」
そのために絶対に相手の話を遮らない。
自分の言いたいことを我慢するのは、欲求不満を抱えたまま会話をするようなものなので、すっきりしたい気持ちはわかるが、信頼関係を築きたいなら絶対にやらない方が良い。
*s「Yes, But」ではなく「Yes, And」
「Yes, And」法は相手の意見を否定して自分の意見を通したいときに、すぐに相手の意見を否定するのではなく、まず相手の意見を肯定して受け入れたと思わせてから自分の意見を出すことで意見を聞いてもらいやすくする心理テクニック。人に何かをしてもらったらお返しをしたくなる「返報性の法則」に基づいている。
相手の話の続きに「なるほど、あと(And)予算が、、、」という方が相手の反応は良いはずである。
「And」の例としては、「あと・さらに・念のため・ついでに」などが考えられる。
人間は理解してもらうことで、相手を理解する余裕ができたり、自分も理解してあげようと気持ちが生まれる。
②アイデア批判は“人格否定”につながる?
人は自分の「意見」に自分の「アイデンティティ」を投影してしまう傾向がある。
アイデンティティは「自分らしさ」ともいえるが、アイデアが批判されると人格を否定されたような気がして、ムッとしてしまう。
心理学ではこれを「自己投影」と呼んでいる。
アイデンティティを肯定する。
アイデアとアイデンティティを切り離し、相手のアイデンティティを肯定してから、次にアイデアの批判を行おう。
相手のアイデンティティを肯定するときは、相手のアイデアを考えるためにかけたリソースに対して「ありがとう」という感謝の気持ちを伝える。
この時の
褒めるポイントについても気を遣う。
相手の習慣や価値観からその仕事を達成するために犠牲にした(と相手が思っている)ものに対して、感謝を伝えるのだ!相手のアイデンティティを肯定するのは重要であるが、より効果を高めるためには相手が大事にしているアイデンティティを肯定する方が良い。
③意味不明の結論から話し、相手の関心を引きつける
会議やプレゼンテーションを提案するときは、第一声で「いったい何を言っているんだ?」など、その場が混乱するような意味不明の結論から話すという心理テクニックがある。
これは「DTR法」と呼ばれる、混乱を起こしてから相手の「?」を取り除いていくという説明の方法。
つまり
「突拍子もないアイデア →論理的思考」という流れで説明する。
④説得の的は「外側」ではなく「内側」にある
人を説得する方法は2種類ある
・外発的説得 →相手に対してやるべき理由を一方的に伝える。
・内発的説得 →相手を誘導して、こちらが意図した答えに自分でたどり着かせて気づきを与える
自分が言いたい結論を相手に言わせる内発的説得は、相手が約束(選択)したことに責任を持たせて、その時の感情をリアルに体験してもらう説得術である。
これは心理学で「コミットメントと一貫性」と呼ばれる。
例:
信頼のコミットメント
悪い例:「私を信用してください」
良い例:「私を信用してくれますか?」
※「信用しています」と言わせると信頼関係を強化できる
必要性のコミットメント
悪い例:「御社にはこのサービスが必要です」
良い例:「実際このサービスは御社にとって、必要ですか?不要ですか?」
※もともと必要だから提案に行くのであって、「必要です」と言わせられると契約しないこととの矛盾が生まれ、契約に向けて議論を進めやすい。
「不安」のコミットメント
悪い例:「このウイルス対策だと、危険です」
良い例:「ウイルス対策が脆弱だと、何かあった時の責任はどこに行きますか?」
※この後、「我々としても手遅れになる前に、対処しておきたいです」とフォローを入れて仕事を受注する。
このように、相手にやるべき理由を伝えるよりも、起こさせたい行動をコミットするように仕向けることで、その通りに動いてくれる確率が格段に高まる。
⑤交渉では「良い面」と「悪い面」の両方を伝える
自分からデメリットを提示してしまう。なぜならば、相手がデメリットについて気付く可能性があるなら、「先に潰してしまえ」と考えるから。
もちろんデメリットを潰すだけの裏付けを事前に用意しておく。
*「画面提示」で信頼を高める
メリットとデメリットの両方を自分から提示するのは論理的に美しいだけではなく、「両面提示」という心理テクニックでもある。
人間は基本的に、メリットとデメリットの両方をきちんと提示してくれる人を信用してしまう
画面提示は広告でもよく使われる。「辛いけどクセになる」「高いけど、美味しい」などの両面を提示することで、商品や宣伝文句に対する信用を高めることができる。
※メリットとデメリットのを提示する順番としては、「デメリット →メリット」の順番で伝える!!
デメリット →メリットの順番であると、メリットの印象が強く残る
(デメリットは、相手がデメリットであると感じうることを予測して、先に伝える =相手の一貫性からデメリットは予想する)
⑥ネガティブな情報をポジティブに変換する方法
悪い情報であると思られることでも、自分の評価を下げないで伝える方法がある。
それが「PNP法」である。
ネガティブな情報があると前後にポジティブな情報を入れてサンドイッチして伝えるという心理テクニック。
失敗は誰にでもあるが、ネガティブな情報をそのまま伝えてはならない。どう伝えたら自分の印象をコントロールできるかまで考えて伝えるのが、交渉を上手に進めるコツである。
*「PNP(ポジネガポジ)法」
心理学で「初頭効果」と「親近効果」に基づくやり方といえる。
→全ての物事は最初と最後が重要であるということ
また、PNP法を意識すると、言わなければならない悪い情報が伝えやすくなるほかにも、感情脳から理論脳にスイッチが入るために、伝え方を考えるクセがつき、落ち着いて報連相が行えるようになる。
⑦「買わない(失う)デメリット」は「買う(得る)メリット」に勝る?
交渉は論理だけでなく感情を使わなければならないが、感情には喜びや悲しみ、怒り、恐怖、不安などがあり、どれを刺激するのが相手を動かすためにより効果的なのかを知っておく必要がある。
重要なのが「失うデメリット」(恐怖・不安)である。
失うデメリット = 「損失回避性」
失うデメリットは行動経済学で「損失回避性」と呼ばれている。人間は「得をしたい!」という気持ちよりも、「損をしたくない!」という恐怖や不安の気持ちの方が、選択と行動に大きく影響を与えるというものである。
=大事なのは真実の見せ方
例:
A「90%の確率で生存する手術」
B「10%の確率で死亡する手術」
言っている内容は同じにもかかわらず、Aの方が安心感を持つ。
なぜならば、Bは「死ぬかもしれない」という損失に敏感に反応して、死亡率10%をその数字よりも高く見積もってしまう
だいたい1.5~2倍高く見積もることが分かっている。
相手が行動を起こした時のメリットより、行動しないで起きる損失をアピールすることで、相手の不満や不安な気持ちを引き出して行動を起こしやすくさせる。
*プライドの高い相手にこそ効く
「損失回避性」はプライドが高い相手ほど効果が高い。
⑧商談上手はユーモア上手!
由修な営業マンは、「笑い」と「ユーモア」の違いを理解している。
⑨ほしい情報があるなら、まず奪う前に与えよ
普通の人は相手から自分の情報を引き出したいときに、質問の仕方など、「奪う」ことをまず考える。
しかし、自分から相手にどんな情報を「与える」か、それを考えることが重要である。
前者は「どう質問するか?」という自分視点のみであるが、後者はそれだけでなく、「どうやったら言いたくなるか?」という相手視点、「後から振り返って嫌な気分がしないか?」という客観的視点もある。
この3つの視点から、状況を俯瞰して相手の立場になり、相手が自分の欲しい情報を言いたくなる状況をつくる。このときにも重要になるのが、論理と感情の感情の部分である。共感力があるから、相手の立場になって考えることができる。
情報を奪うテクニックは、相手にとってフェアではないので、私は相手が自分の欲しい情報を言いたくなる状況をつくるために、まず情報を与えることを行う。
「与えてから奪う」のは、「返報性の法則」を応用した心理テクニックだ。
*秘密の情報は漏らさない
分かりやすい例:プライベートで、異性に「どこに住んでるの?」と質問されると、(女性は特に)相手に対して不信感を持つのではないだろうか?
そうではなく、「僕は○○に住んでいるんだけど、△△さんはどこに住んでるの?」と聞かれると違和感なく返事してしまうはずだ。
相手から欲しい情報を引き出したいときは、それに見合った情報を相手に与えてから質問するという流れを実践していただきたい。
※注意事項:この時、自分から他社が秘密にしている情報を話してしまうと、「こいつは秘密を簡単に漏らすヤツなのか」と印象を持たれてしまうので、本来の目的である自分の情報を引き出すことができなくなるから注意が必要だ。
⑩最強営業マンの顧客関係を維持するコツ
「単純接触」という心理テクニックがある。人間は接触頻度が増えれば増えるほど、相手に好感を持つ。
*顧客と接点を持つ3つの方法
1.直接会う
2.電話する
3.手紙を書く
大切なのは顧客と関係を維持することなので、継続できないことは最初からやらない方が良い。有益な情報を送り続けることが重要である。
⑪相手に自分を強く印象付ける「最強の名刺」
*相手の三感にアプローチ
触覚、嗅覚、資格
どんな相手も思い通りになる9つの人間関係術
①相手のしぐさは真似するなかれ
ミラーリングは、「表情」と「話すペース」をミラーリングすること。
「しぐさ」のミラーリングをするならば、相手と信頼関係が築けているかを確認するために使うべき。信頼関係が築けている場合は、相手は無意識にこちらのしぐさを真似するようになっている。
②会話の黄金比「6:4」
信頼関係を築けている人は、お互いが満足できる会話のバランスを(黄金比)を理解している。
その黄金比が、自分の話「6割」に対して相手の話が「4割」である。
*会話は自己開示が6割
「質問する →相手が答える →自分の考えを言う」という会話は、自分の魅力を高めるのに効果的であることが心理学でも分かっている。
対人魅力に及ぼす自己開示の量の調査によると、自分の話をし過ぎても、逆にしなさ過ぎても、対人魅力は同じくらい低い。つまり、相手より少し話しすぎるくらいが自分の魅力を高めるのにBestである。
③相手が集中して聞いてしまう、とっておきの話し方
「DTR法」という早口で話すことは聞き手の“集中スイッチ”を入れられる。
聞き手は、話を聴きながら展開を予想しており、その思考のスピードよりも話すスピードが遅いと、聞き手は次の展開を読んでしまうし、先が読める分、意識が別のところへ行ってしまう。人間の脳は複数の作業を同時にこなす「マルチタスク」が苦手なので、こちらの話を聴いているようで聞いていない状態になる。
なので早口で話すと、相手は聞き取るのに集中力が必要になるため、意図的に自分の話に集中させることができる。
相手の思考スピードよりも少し早いくらいで話すとちょうどよい。思考スピードは話すスピードとほぼ比例していることが多い。
④人望を集めたいなら、みんなにいい顔をしない
「人望が厚い人」には共通点がある。それは相手の「自己重要感」を高めていることだ。
みんなにいい顔をするという事は、言っていることがコロコロ変わることになるので、結果的に嘘をついて騙していることになる。
実際に相手の自己重要感を高めることが人望を高めることに繋がるのは、心理学的にも正しく、人望の厚い人の特徴を分析した調査から、相手の自己重要感を高める人は周りの人から支持されていることが分かっている。
次のようなコミュニケーションを行おう。
必ず名前を憶えている(先に名前を呼んでくれる)
前回に話したことを覚えている
SNSにあげたことを話題に出す(SNSをチェックしている)
必ず目を見て話を聴く
良いところ(外見でなく内面)を探して褒める
「さすがですね!」「なるほど!」「天才!」「面白い!」など、相槌を工夫する
「○○さん(個人名)の手を借りたいのですが、協力していただけますか?」
*器の大きさが問われる
相手の自己重要感を高める方法として、筆者が実践しているのは、「必ず3つの質問をする」こと。人は質問をされることで、自分に興味を持ってくれたと思うから。
質問する方も相手に興味を持つ必要があるので、観察力がおのずとつく。質問力を鍛えることで、コミュニケーション能力を身に付けることができる。
⑤信頼される人は自分の弱みを見せられる人
天才ほど「○○はできない」と自分から弱点をさらす。また、失敗談も隠さない。
アインシュタインは次のような名言を残している
「弱点はいずれキャラクターになる」
実は、自分の弱みを見せることは、心理学的に相手と信頼関係を築くのに効果がある。
相手の弱みを知ることで、自分との距離近づいて、「自分たちと同じ人間なんだ」と考えるようになり、“身内”とみなすようになる。心理学でいう「内集団」の「内集団バイアス」バイアスがかかる。
また、相手の弱みとの共通点が見つかると効果はより大きくなる。
自分から弱みを見せるときは、どう見せるか?を戦略的に考える。GAPを活用する。
例:強面だけど、虫が怖い等
*「ザイアンスの法則」の考え方
弱みを見せることで好感度が高まるのは、心理学の「ザイアンスの効果」の考え方と一致する。
ザイアンスの法則は次の3つを指す
1.知らない相手には冷淡・攻撃的な対応をする
2.会えば会うほど相手に好意を持つようになる
3.相手の人間的な側面が見えると感情が深まる
⑥ピグマリオン効果
「ピグマリオン効果」とは、人間は周り側期待された役割を演じてしまうという心理作用
「正しい行動をしたら褒める」というフィードバックは、「相手に行動を定着化させるために重要」。これは「オペラント条件付け」と呼んでいる。
⑦「成果を」褒めるか? 「プロセスも」褒めるか?
「褒め方」を工夫することで、相手の脳に正しい努力を続けるように刷り込むことができる。
この時のポイントは「プロセスも」褒めること。
多くの人がプロセスを含めて褒められないのは、相手がどのようなプロセスにより良い結果を生んだかわからないからである。なので、目先の「what?(成果)」しか褒めることができない。
常に頭を働かせて、褒めるときは「what?(成果)」の元となる「Why?(プロセス)」まで考えて、相手のプロセスと成果の相関関係を明確にすることで、一歩踏み込んだ本質的な褒め方ができる。
*努力が続く褒め方とは?
実は、プロセスも褒めるというのは、相手が正しく努力して、成長を早めるのに効果的である。
プロセスをしっかりと把握して、論理的に特定すること。そうすると、新しいことにも挑戦し続けられるし、可能性が広まる。
⑧“共通の敵”をつくると団結力が高まる
職場やチームが抱える不満を掘り起こして、その発生源である人や状態を敵にすることで、競争心や敵対心というモチベーションを武器に一体感を高めることができる。
つまり、共通の敵を作ることで、チームの精神的な力の方向性を統一させることができる。
営業活動においては、このテクニックを使うことをおススメする。
顧客と協力して攻略するべき人・状態をあえて設けることで、信頼関係を築くことができる。
仕事においても、何らかの「共通の敵」を作ることで信頼関係を築くことができる。
「できる自分」に変わる7つの習慣
①「できない理由」より「できる理由」をイメージする
何か新しいことを始めたいときに、多くの人が挫折してしまうのは「セルフ・エフィカシー(自己効力感)が低いからである。
セルフ・エフィカシーは、「ミラー催眠」という自己催眠で高めることができる。
鏡に映った自分に向かって「お前は天才だ」「必ずできる」「お前は優秀だ」という言葉を投げかける。
②大事な会議の前には「自信あるポーズ」を取る
「ハイ・パワーポーズ」と「ロー・パワーポーズ」
自身を高めるポーズが「ハイ・パワーポーズ」であり、意図的に笑顔を作って幸せを感じることができることと同義。
大事なプレゼンテーションの前は、必ず「ハイ・パワーポーズ」でセルフ・エフィカシーを高めよう!
③100%目標を達成できる目標設定法がある
「ゴルディロックスの法則」というものがある。
これは人間は簡単すぎる目標だとモチベーションが高まらないし、逆に難しすぎる目標でもモチベーションが続かないというもの。
そのため、モチベーションを維持するためには、最適な目標・難易度設定が重要となる。
*できる100%×2が最適な目標設定
心理学者のジョン・ウィリアム・アトキンソンは、人間のモチベーションが最も高くなる目標設定の難易度について研究を行った結果、目標達成確立が50%の目標というのが、モチベーションを維持して取り組むことができる最適なレベルであるとしている。
例:「毎月1冊の本を読む」 →「毎月2冊の本を読む」 にする。
またその目標を周りの人にコミットしてみる「コミットメントと一貫性の法則」により、目標達成に対する主体性が高まる。
④誰でも“やる気スイッチ”が入れられる方法
「やる気スイッチ」と入れる方法は、
脳が喜ぶご褒美を用意することである。
人間が集中力をいじすることができる時間はおおよそ25~40分が限界なので、その時価で終えられるように仕事を細分化して、ご褒美を与える。
自分に与えるご褒美は「金銭的報酬」と「精神的報酬」がある。
*「ポロモード・テクニック」を利用する
脳が喜ぶご褒美を用意することと、集中力を維持したまま仕事をする「ポロモード・テクニック」と組み合わせることで、生産性を高めることができる。
ポロモード・テクニックは、「25分仕事して5分休憩」というサイクルと4サイクルして、4回目が終わったら、長めの15分休憩をとるなどの仕事の進め方
⑤「ボーっとする」からひらめきが生まれる
仕事でアイデアを考えているときに思考が行き詰って、思考の無限ループに陥った時は「ボーっとする」ことでひらめきが得られやすくなる
「DMN(デフォルトモードネットワーク)」は何もしていないときに活発になるからだ。
⑥イノベーションは歩いているときに起きる
考えるために歩く
スティーブ・ジョブスも「歩きながら思考する」で発明をしていた。
⑦自分で自分を変える方法は存在しない?
自分のいる環境は少しずつであるが着実に、自分の性格や行動へ影響を与える。
*ゆでガエルの法則
「状況の変化がゆるやかだと、迫りくる危機になかなか気づけない」ことを表す寓話(ぐうわ)。カエルが入っている冷たい水を火にかけ、水温を徐々に上げていくと、カエルは温度変化に気づかず逃げ出さないため、最後は熱湯でゆで上がって死んでしまう」
ここから得られる教訓として、2つのことがある。
1.環境の変化に敏感になる必要がある
2.自分の変化に敏感になる必要がある
人間は自分の置かれた環境に本能的に適応する(染まる)ようになっている。変化は自分でも気づかないほど小さく、でも着実に起こる!!
*無意識に環境に適応しようとする
心理学の世界で「カメレオン効果」というものがある。人間は無意識的に目の前にいる人の口ぐせやしぐさを真似してしまうというもの。
自分自身が今悪い環境にいると思うなら、自分が好きな人・尊敬する人と積極的に付き合うことで、自分自身を高めよう!
手っ取り早く自分を変えたいのであれば、出会う人・話す人を変える。
メンターや「自分の軸を調整するために会う人」を決めておいても良い
自分の軸を再確認できる存在に定期的に触れて、環境に染まらないようにしたい。