熊倉正修の作品一覧
「熊倉正修」の「日本のマクロ経済政策 未熟な民主政治の帰結」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「熊倉正修」の「日本のマクロ経済政策 未熟な民主政治の帰結」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
「日本のマクロ経済政策には共通の問題点がある。それらは、(1)客観的な状況分析にもとづいていない、(2)明らかに持続的でない政策が行われている、(3)政策担当者がそのことを認めようとせず、政策目標や会計規則を操作するなどして既存の政策を続けていることなどである。」
ということを、為替政策から書き始めて金融政策、財政政策と述べていく。見て見ぬふりを許さない良心的な一冊。
円安誘導政策のことから書き始めるのは遠回りに見えて、実は戦略的なものとなっている。
為替政策において後任のことを考えない短視眼的に振る舞いをした前科のある者が、金融政策においても異次元緩和と称して副作用を考慮しない金融政策を
Posted by ブクログ
全般的に蒙が開かれ、新たな視点が得られた。
1,2章は為替介入。日本と韓国の特異性を初めて知る。しかし、一括りに為替介入が悪いとは言えないだろう。
3章はデフレと異次元緩和。本当にデフレだったのか?という問いは説得力がある。
4章は成長率の妥当性を問う。加えて民主主義の成熟度と財政の健全性の関係を示す。
5章は財政悪化、超低金利の先にある現実(ダメな企業もゼロ金利で生き延びる。保守的な高齢者の行動をますます防衛的にしてしまう。国債の不信用が社債などにも連動する)。嘆かわしい。その処方箋の妥当性はまだ読める。ここだけではないが自民党・安倍政権への批判は浅い感じがした。4章で示唆された通り、迂遠
Posted by ブクログ
バブル崩壊以降の日本経済の低迷理由について興味があり、関連する書籍を何冊か読み続けている。本書もその1冊。ただ、本書は日本経済の低迷理由についての説明は行っていない。そうではなく、現在の日本政府の経済政策が持続可能なものではないことを示そうとしている。
筆者は「従来の日本の経済政策の問題点」として、下記を挙げている。いずれも強烈な表現である。
■客観的な分析を軽視し、主観や世論をもとに場当たり的に政策を運営すること
■目先の政治的軋轢が少なければ、のちに問題を惹き起こす可能性が高い政策であっても実施してしまうこと(あるいは、のちに問題が生じることが予想されても、その対応が政治的軋轢を伴う場合