リサ・クロンの作品一覧
「リサ・クロン」の「脳が読みたくなるストーリーの書き方」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「リサ・クロン」の「脳が読みたくなるストーリーの書き方」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
わかりやすく、面白い。
小説の中では全て登場人物たちの感情が先にあり、その結果、行動や出来事があるということが、とてもわかりやすく解説されていて参考になった。読者は『なぜ?』『なにが起きた』のかを知りたいわけで、このことから、時系列を事細かに追って書く必要は無い、ということに気づいた。
それと、途中で映画『羅生門』を引き合いに出していた部分があるのだが、内容が芥川の『藪の中』のようだったため、疑問に思って調べたら、初めて黒澤明監督の『羅生門』は『藪の中』と『羅生門』をかけ合わせた内容であることを知った。
また、感情が存在しなければ全てが中立となり、取捨選択が出来ない、というのは興味深かった。
Posted by ブクログ
小説や脚本を書く人が陥りがちな間違いについて脳科学的な知見から神話と真実をあばいていく内容である。
他の書籍だとこれまで鉄則というものがあってそれはこういう理由であるという体で書かれているものが多かった。本書はそれに加えて人間の脳それもその偏向性や欲求に即して説明しているところに違いがある。それはとても良い効果を発揮している。
付け加えると作者であるリサ・クロンさんはたくさんの良作だけでなく駄作に触れている経験を遺憾なく発揮している。小説・脚本においては十中八九最初からうまく書ける人はいない。この本のようなものでマナーを学び一度書いたら十回以上推敲して文章を磨き上げることが必要となる訳だ
Posted by ブクログ
脳科学者によれば、すでに過剰負荷に耐えている脳が、貴重な時間と空気を費やしてまで人間を物語に没頭させるのは、物語がなくては困ったことになるからだ。物語があれば実際に起きたことでなくても、重大な経験をシュミレーションすることができる。これは石器時代においては生死にも関わる問題で、経験が教えてくれるのを待ってやぶの中を動き回ったりすれば、昼食を探しているライオンに見つかって餌食にされるだけだ。脳がさらに進化した現代においてはさらに重要で、人間は自然界を学んだ後ももっと複雑な社会というものに取り組まなければならない。物語は、自分や他者の心を探る方法、未来のための予行練習としても発展してきた。こうして