H・シャリエールの作品一覧

下巻は、悪魔島からの脱出に成功して、ベネズエラで晴れて自由人となるところまでが語られる。
特に、映画では描かれなかった悪魔島脱出後の経緯がすこぶるおもしろく、著者が生活力に長けていたことが随所に伺われる。脚色された部分もあるようだが、それはそれとして、読み物としてとびっきりの作品であることはまちがいない。

映画ももちろんおもしろかったが、原作は映画には描かれなかった部分や、映画とは違っているところも多々あって、たいへんに興味深く読んだ。下巻も楽しみである。

翻訳のせいか、文体は読みにくいのですが、それを補う迫力がありました。事実は小説よりも奇なりとはこのことでしょう。