作品一覧 2024/04/30更新 読楽 続巻入荷 試し読み フォロー あの春がゆき この夏がきて 試し読み フォロー ある日 失わずにすむもの 試し読み フォロー 麗しき花実 試し読み フォロー 喜知次 試し読み フォロー 潜熱 試し読み フォロー 地先 試し読み フォロー ナインストーリーズ 試し読み フォロー ロゴスの市 試し読み フォロー 1~9件目 / 9件<<<1・・・・・・・・・>>> 乙川優三郎の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 潜熱 乙川優三郎 正直に話す。本当に文体だけで読ませる。 今、こんなに端正で乾いて快い文章に出会うことはあるかな。 Posted by ブクログ 潜熱 乙川優三郎 広告コピーライター、作詞家、小説家と言葉を連ねることに生涯を捧げてきた男の物語。多くの文学賞を受賞し、死を意識する年齢になった作者が「言葉」への思いをぶつけた遺作なのだろう。 タイトルの「潜熱」とは物質が固体や液体になるために必要とする熱量のこと。男は出会った人の潜熱で人生を変えてきた。友情や愛情...続きを読む、同情、敵対などが複雑に入り混じり、そこから生まれた感情を言葉として吐き出し、行動に変換する。 作者の豊富な語彙力がふんだんに使われて、テンポの良いストーリー。男の40数年の人生があっという間に語られる。 Posted by ブクログ 潜熱 乙川優三郎 作詞家を目指し、一角の者になり、音楽がただで聴けるようになって作家になった相良という男の一生が、一日で読めてしまう小説。あれ、珍しく主人公はハッピーエンドで終わらないのかなと思いきや、やっぱりそこそこの幸せに落ち着きそうに終わる。 この人の小説はいくつも読んでいるが、文筆家が主人公の話が多く、中でも...続きを読む壱番この本が、俺もこういう残余の人生を送れないものだろうかと思った小説だった。 まぁ、でもこの相良みたいに奥さんと国を違えて別居になって事実上の離婚なんてことになるのは望みたくない。 に、してもいつもながら、至福の時間だったな。 Posted by ブクログ あの春がゆき この夏がきて 乙川優三郎 言葉を、表現を、そして神木の人生を、しっかりと味わった。劇的なものはないかもしれないが、それは仕方の無いこと。憧れはないが、こんなにふうに成し遂げられないままで終わるのも本当の人生だな。 Posted by ブクログ ロゴスの市 乙川優三郎 『ロゴスの市』 乙川優三郎さん 2年前に一度読み、再読。 英語と日本語、翻訳家と通訳の対比表現、そしてそれらを弘之と悠子へ当てはめていく描写が素晴らしいです。 恋愛模様だけでなく、翻訳家事情についても非常に詳しく描かれていると思います。日本語は美しい、しかし用い方によっては醜くも...続きを読むなる…そう、母語は時に敵になるんですね。。 言葉を紡ぐことがどれだけ日常を豊かにするか、再度学びました。 ドイツのブックフェアのシーンは、読書好きにはたまりません。会場で弘之が興奮している描写は、私の琴線に触れました。 帯にある通り、切ないです。しかし、最後の一ページでぽっと明かりが灯ります。「読書の喜びがここにある」ーまさにその通り! Posted by ブクログ 乙川優三郎のレビューをもっと見る