金井久美子の作品一覧
「金井久美子」の「シロかクロか、どちらにしてもトラ柄ではない」「たのしい暮しの断片」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「金井久美子」の「シロかクロか、どちらにしてもトラ柄ではない」「たのしい暮しの断片」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
例えば大岡昇平との鼎談の回で、久美子さんが大岡昇平に〈(マックス・)エルンストなんかいかがですか?〉と聞くくだり、〈エルンストは好きですよ。〉と言われて〈ああ、良かった(笑)〉と喜ぶ所を読むと、なんだか久美子さんがとてもかわいらしく思えるし、姉妹が本当に〈気に入ったお客さましか〉呼んでいないことがわかる。読むことにせよ書くことにせよ見ることにせよ、そこから決して快楽を締め出さないやり方をすると言うか、そこにある快楽や欲望や楽しさと言うものに対して常に敏感で繊細な人たちばかりである気がする。そして今、絶えざる今と言うものに対しても。語り下ろし対談にて姉妹はこれらの鼎談を、「古びてる」と言う。きっ
Posted by ブクログ
すごーく綺麗な本で、手にとるとシアワセな気持ちになる。ビジュアル本のようなしっかりした紙に、金井久美子さんの絵がたくさんのっている。エッセイと同じページにも挿入されているのが新鮮。いつもはがさつな速読派の私だが、ゆっくりじっくり至福の時間をすごしたのだった。
あらためて、金井美恵子さんの文章が好きだなあとしみじみ思った。私も本当はこんな風に書きたいんだよなあなどと、恐れ多くも考えてしまう。思考の流れに乗って、ゆらゆらと続く、それでいてシャープな書き方。金井美恵子さん唯一無二の文体だ。この「天然生活」連載のエッセイは、切れ味鋭いところと、そこはかとなくオカシイところが混在していて、そこがとても
Posted by ブクログ
タイトルの「たのしい」は、てっきり金井美恵子一流の皮肉な言い回しだと思って読み出したら、意外や、これがほんとに結構ほのぼのした、生活のあれこれをマイルドに綴ったものだった。今度は何をバッサリ斬ってるかなと期待していたものだから、最初は、チェッつまんないの、なーんて思ってしまったが、さすがに金井美恵子、どんどんひきこまれて読み進めることになった。
鋭い美意識の持ち主である金井姉妹だが、生活ぶりは意外に庶民的。もちろん、日常の生活用品は、その厳しいお眼鏡にかなったものとなるわけだけど、とにかく高級なものが良いというわけではなく、むしろ、バカ高いものには批判的で、そこがいい。また、雑なやり方は好ま