作品一覧

  • サンデル教授、中国哲学に出会う

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    マイケル・サンデルそのものではなく、オマージュというか、マイケル教授の思想、論文を学者が講評しているような内容だ。詩的、いやまさに哲学という事だが、中国の故事に触れ、アジア的な価値観の源泉も辿るような感覚もある。

    例えば、「礼」の具体的事象。通勤の途中で通り掛かる人におはようと言って微笑み、その人が同じように挨拶を返してくれれば、二人はお互いに前向きな姿勢を徐々に高め、相手を気遣うようになる。相互に親切であろうとする心構えができるであろう。儒教の理想はこのような「礼」の実践を通じて同胞への気遣いや情を養うこと。

    孔子は我々が刑法を頼りに社会を管理すればトラブルを避けられるかもしれないが「恥

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    2022年12月17日
  • サンデル教授、中国哲学に出会う

    Posted by ブクログ

     中国の儒家とサンデル哲学の出会いをまとめた本。
     中国の新経済体制での富裕層の躍進は、その背景に儒家思想での家族主義が暗に正当化され、ある意味、無節操に共産党一党体制のもとで一部の体制に近い国民の間で、助長されているのではないかと思ってしまう。
     一方、新自由主義経済で躍進する国、あるいは、自国ファーストが叫ばれる保護主義に傾斜する国でも、あるべき姿が失いつつある。
     異文化哲学の比較を通して、あるべき姿を、人々の生のあり方を考えるのは大切であり、サンデル教授のそのような姿勢に共感する。

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    2019年06月11日

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