書泉グランデという神保町にある書店で「ヒストリ屋」という中世ヨーロッパに関するイベントを開催している。
その中で「中世への旅 騎士と城」という本を書店側が版元に頼んで再発行してもらったところ、売り切れ。さらに先月31日締切のネット注文で、1万部以上予約が入ったことが話題になった。
売り
...続きを読む方によっては人文書でも需要があるのだな思った。
中世ヨーロッパといえば、騎士が浮かんでくる。その騎士たちはどのような作法があったのか。
イラストを活用しているので分かりやすい。
騎士には騎士道という高貴なイメージがあるが、それは一面にすぎなかった。
「地獄の沙汰も金次第」なので、騎士の世界にもお金が必要だった。
武器、防具、馬、いずれも自腹だった。
高性能の武具や防具、そしてよく調教された馬を手に入れるには大金がいる。
清貧思想では騎士にはなれないなあ。
「金払いのよさと女子への優しさがステータスの証」では、騎士には「大度(たいど)」という器の大きさ、騎士道では気前の良さを求められた。
ケチで、ホラ吹き、これでは人はついてこない、時代は変わっても一緒だな。
「騎士になれるかどうかは王族以外は運要素が大きかった」というように、王や大領主の息子のような家柄が良ければ、15歳を迎えるころに騎士に叙せられた。
その一方で、騎士の家に生まれても家柄の高くない者は、首を長くして騎士叙任を待つことになった。
騎士になるのも大変、騎士道を実践するのも大変。理想と現実の違いはどの世界にもあるなあ。