<感想>
まず、交渉が学問になっていることに驚いた。
漫画を織り交ぜた表現で、初心者にも概念が理解しやすい内容になっている。経験的に行っていた行動を体系立てて理解できる。
<構成>
・「利害」と「立場」の視点から双方のギャップを自覚し、交渉で埋めていく。
・「取引費用」と「機会費用」の視点で、交渉
...続きを読むすべきかどうかを判断する。
・BATNA(選択肢)を用意する。
・ZOPA(合意可能領域)を見定め、より良い条件で合意する。
<アンダーライン>
・交渉学では、表面的な要求を「立場」、そして背後にある理由を「利害」と呼んで区別しています。
・取引費用と機会費用
・「ワーキング・リレーションシップ」が重要だといわれています。これは愛情はなくとも、効果的に作業がこなせる人間関係を意味します。
★「Best Alternative to a Negotiated Agreement」の頭文字をとってBATNAというのですが、これは交渉が決裂したときの、自分にとってのベストの代替案という意味です。
・相手の事情を知りたかったら、相手の代替案も考えてみるんだ。
★つまり、彼らにも代替案があるんだよ。
・金額まではわからないだろう。でも、忙しそうか、ヒマそうか、くらいはわかる
★「合意可能領域」は、「Zone of Possible Agreement」略してZOPA(ゾーパ)ともいいます。
★★ひとつの取引先にこだわってしまったら、代替案がないから交渉しようがないんだ。
・おとしどころは「思い込みの外」にある
★新しい解決策を知っていること、つねに探し続けることも、おとしどころを見つける上でとても重要な能力になります。
・英語で「think out of the box」直訳すると「箱の外で考える」というフレーズがあります。
・自分の代替案をバラしたらアシモト見られるだけ。
・合意した条件が長期間にわたってほんとうにいいものなのかも、考えておかなかければなりません。
★★交渉は、過去に何が起きたかではなく、未来に何をするかを決めるものです。
・「順応的管理」、小さく始めることで、想定外のことが起きてもするに修正できます。
・「条件付き合意」、「もし○○が起きたら××する」という条項を書き込む
★★★自分にBATNAがあるように、相手にもBATNAがある。その2つのBATNAの間におとしどころがある。この「合意可能領域」をZOPA(ゾーパ)という。
★契約に柔軟性を持たせる
★まず誰も否定できない「総論賛成」をつくることが重要です。
★意見をポジティブに言い換える「リフレーミング」
・ステークホルダーが誰なのかを特定してから会議をはじめないと、非常に効率の悪い会議となります。
・合意形成の場では、個人の思い込みなどの「低質な情報」を排除して、専門知識や具体的な数字などを重視すべき。
・モメてるときはまず、「なぜ」そんな意見が出てくるか、つまり「利害」を確認するんだよ。
★交渉上手な人は、立場の争いになりそうなとき、早い段階で「なぜ」を探り、利害に基づく問題解決へと移行させるのです。
★「コミットメント」は一度決めたことを覆すことにストレスを感じ、中止するまでに使った時間や費用を惜しんでしまう心理現象です。
・すべての話し合いは交渉である
・統合型交渉
★交渉の目的は勝利ではなく、合意
★同じ意見の人たちが「味方」、そして違う意見を持った人が「敵」へと変容するのです。
★★ベストよりベターを目指す
★★同意を得る努力は必要ですが、いくら努力しても回答がノーなのであれば、その人たち抜きで物事を決めて先に進めてしまったほうが、効率がいい
・代表性
・返報性、消費者として値切り交渉をするときには、この心理的プレッシャーを完全に無視して、実利だけに注目することが重要になります。