昔、親を連れて旅行に行ったことを思い出しました。
言葉に自信がなく、海外旅行に行くも自分の希望を伝えられず、消化不良のまま帰ってきた母が、子どもと旅行に行くことで、言葉や他人とのかかわりの煩わしさがなく、様々な希望も叶ったようで、とても満足していました。
ここに出てくる母と娘は、年に1回、二人(時
...続きを読むには、孫や、娘もう一人も)でヨーロッパを旅行するのです。
娘である著者は、母親の年齢も考え、疲れないようゆったりしたスケジュールを組み、ホテルや飛行機やレンタカーなどを手配します。
若いときは母親とわだかまりのようなものがあったのが、旅行するようになって、お互いを認め合い、関係性も良くなっているようです。
そして著者にとっては、年に1回、母親と数日、寝食を共にすることで、母親の足腰の衰えも実感、親の老いを実感し、受け入れる機会にもなっているそうです。
高齢の親との旅を考えている人には何かとヒントになることが書かれていて参考になるのでは、と思います。
パック旅行では、強行スケジュールだったり、不要な土産物屋に何件も寄ることになったり、安くするために不便な場所のホテルになり、移動時間が伸びてしまったり、と高齢者には厳しいようです。
全部自分で手配したり交渉したり。かなりの労力を割いて母のために旅行を組み立てる著者は、素晴らしい。
ただ、きっと結構お金もかかるんだろうな、と思います。
でも、こんな風に毎年親を旅行に連れて行ってあげられるなんて、ちょっとうらやましいです。
また、旅行に行けるうちに、親を連れていってあげたいな。
最後に旅行時の服装や必需品が写真入りで掲載されていますが、服装が、母娘共に、シンプルなのに、品があってとても素敵です。